福島県立美術館についたときには、もう長蛇の列~ってクルマの満車待ちですけれど。
でも諦めるひとが続出したこともあり、7分でパーキングに入れられましたよ。短気は損気、自戒をこめて。
「若冲がきてくれました展」、そういうひとは少なくないと思いますが、
国内賛助出品作品が会場ごとに、前期後期の入れ替えでも違うので、
どうしてもみたい絵のために、仙台市博物館、岩手県立美術館(地元ですが)、福島県立美術館をめぐってきました。
福島県立美術館での展示は9/23までですが、私は今回が最後だな~と思い、
若冲の「果蔬涅槃図」(京都国立博物館所蔵なので、息子にもおそらくこれが最初で最後だ我々には、と言い含めました)、
河鍋暁斎の「達磨図」(だるまさん)、
酒井抱一の「十二か月花鳥図」(十二ヶ月の花々と鳥たち)、
そしてプライスコレクション、最大の大物、
「鳥獣花木図屏風」(花も木も動物もみんな生きている)
これらを重点的にみておりました。
「鳥獣花木図屏風」の前はやはり人だかりができていたのですが、
やや離れたところから、まっすぐ絵をみている銀色の髪の男性がいて、
プライスさん、でした。
なにも言わず、絵と対話なさっているようでした。声をかけてはいけない、と思いました。
心の中では、おかげさまで半年、プライスさんの絵が私たちの気持ちを明るくしてくれました、ありがとうございました、と思っていましたが。
やがてすっと絵から離れ、出口に向かわれましたが、あまりに静かだったし、お一人だったので、まわりにいた私と、若い女の子(高校生くらい)のグループだけがわかっていた感じ。
息子は私とはべつに彼流の見方でまわっていたのですが、プライスさんのことはすぐに分かって、
絵よりプライスさんがいる方が感動だよ、
と言っていました(息子はプライスさんのことは、写真でしか見たことがなかったのですが)が、
私も同感です。
きのう、アクアマリンふくしまに行って、きょう伊達ももの里マラソン大会を走り、
その後で美術館で「若冲がきてくれました」を見たこと、すべてがプライスさんと「鳥獣花木図屏風」を見るということに、
つながっていたのかなあと。
真珠のネックレスのことを「連」と数えるのは宮尾登美子さんの小説で覚えたのですが、
ひとつひとつが真珠の珠であり、ネックレスの連であるような週末でした。
福島県立美術館のこのホールの吹き抜けが教会のようですきです。
きょうは私らしいいろんな勘違いやミスもあったけど、
私らしい、いい一日になったと思います。
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