2nd Story|VOL.04 ステップ BY ステップ
一週間後、担当カウンセラーの半沢さんという女性から、衝撃の報告を受ける。
なんと、ひとりもお見合いに同意してくれなかったのだ。
「ちょっと条件を落してみましょうか。」
「やっぱり、私の条件だと高すぎたんでしょうか。」
「ううん、そんなことはないと思うけど、別の視野も持ってアプローチしてみましょう。」
自分の好みに固執しすぎたのかもしれない。
血液型や学歴など譲れないものはそのままで、身長を172cm以上、
年収を700万円以上にしてみる。
また、その中から5人に申し込みをしたけれど、なんと今回も誰からもお見合いに応じてもらえない。
ここまで来ると、本当に自信を無くしてくる。
プロのカメラマンに撮ってもらった写真はきちんとしていて、
自分でいうのもナンだがちょっとしたタレント程度のレベルに写っている。
では、プロフィールがマズいのか。
趣味を映画だけでなくて、料理や裁縫など家庭的なものにしてみようか。
メッセージを、積極的なものに変えたほうがいいのかしら。
「はぁーっ・・・。」深いため息が出る。
やっぱり、こういう場所で探すのは難しいのかも。
よく考えてみれば、雑誌で取材される成功者なんてひと握りではないか。
そんな、憂鬱な気分を見越したように、担当カウンセラーの半沢さんからの
着信音が鳴った。
「のぞみさん、お二人の男性からお見合いの申込が来ていますよ。」
「えっ! ホントですか!」
ドキドキドキ、と期待と安心で胸が高まる。どんな人でもいい。
最初にあんなにこだわっていた条件なんて、どうでもよくなっている自分に気付く。
とにかく自分と会ってみたいと言ってくれる人がいることが嬉しかった。
~VOL.05 『初めてのお見合い』に続く~
なんと、ひとりもお見合いに同意してくれなかったのだ。
「ちょっと条件を落してみましょうか。」
「やっぱり、私の条件だと高すぎたんでしょうか。」
「ううん、そんなことはないと思うけど、別の視野も持ってアプローチしてみましょう。」
自分の好みに固執しすぎたのかもしれない。
血液型や学歴など譲れないものはそのままで、身長を172cm以上、
年収を700万円以上にしてみる。
また、その中から5人に申し込みをしたけれど、なんと今回も誰からもお見合いに応じてもらえない。
ここまで来ると、本当に自信を無くしてくる。
プロのカメラマンに撮ってもらった写真はきちんとしていて、
自分でいうのもナンだがちょっとしたタレント程度のレベルに写っている。
では、プロフィールがマズいのか。
趣味を映画だけでなくて、料理や裁縫など家庭的なものにしてみようか。
メッセージを、積極的なものに変えたほうがいいのかしら。
「はぁーっ・・・。」深いため息が出る。
やっぱり、こういう場所で探すのは難しいのかも。
よく考えてみれば、雑誌で取材される成功者なんてひと握りではないか。
そんな、憂鬱な気分を見越したように、担当カウンセラーの半沢さんからの
着信音が鳴った。
「のぞみさん、お二人の男性からお見合いの申込が来ていますよ。」
「えっ! ホントですか!」
ドキドキドキ、と期待と安心で胸が高まる。どんな人でもいい。
最初にあんなにこだわっていた条件なんて、どうでもよくなっている自分に気付く。
とにかく自分と会ってみたいと言ってくれる人がいることが嬉しかった。
~VOL.05 『初めてのお見合い』に続く~