テレビや雑誌に出てくるタレントさん、女優さん。
あんなふうに美しくなるにはどうしたらいいんだろうと考えたこと、ありませんか?
もちろんファッションや髪型もそうですが、「顔」においては、メイクを真似することが近道なわけではありません。
憧れのタレントさんと同じ化粧品、同じメイク法を真似したとしても、土台となる顔立ちが違うのですから、同じように仕上がるわけがないのです。
それは、美人、美人じゃないとかいうことではなく、顔立ちはみーんな違うので、当然のことなのです。
しかし、私達が憧れを抱いているのは、既にメイクで仕上げられた顔に憧れを抱いているわけです。
ですから、その芸能人がどんなメイクをしているかというのは、それを知ったところでたいした役には立たないということです。
では、どう考えればよいのでしょう。
たとえば、矢口真里。
あのかわいらしい印象というのは、小柄な体系もそうですが、黒目がちな目と、小さめの唇、そして左右の目が近いことが、大きな要素です。
彼女のキュートな要素を自分の顔に取り入れようとする場合、たとえば、黒目がちに見せるために、下まぶたの粘膜部分に黒のアイラインを引いてみたり、マスカラをたっぷり塗るか、付けまつ毛を使ってみたりするのが効果的でしょう。
口元を小さめに見せるためには、あまり輪郭をはっきりさせすぎず、色味も控え目に。
左右の目を近づけて見せるためには、鼻の両側面に入れる影、ノーズシャドウに挑戦するのも1つです。
そして、平子理沙。
もともとの顔立ちは丹精な美人系ですが、しっかりした眉毛が知性を表し、離れ気味の目元とぽってりした唇が色気を表し、しかしヘアスタイルやファッションはガーリーなもの、露出が高いものも多い。
かわいいのにセクシー、色っぽいのに知的。
これを自分のメイクで取り入れるとすると、自分の顔の中でも、知性、可愛らしさ、色気といった、いろんな表現をしていくことになります。
たとえば彼女のように、眉毛をしっかりと描き、ナチュラルさと知性を表現してもよいでしょう。
アイメイクは決して濃いわけではありませんが、目尻側にポイントを置くことで、左右の目を離して見せることができるので、色気につながります。
アイシャドウを目尻側が濃くなるようにのせたり、アイラインを目尻長めに引いたり、マスカラを目尻多めにつけたり、です。
彼女自身も使っているのが、目尻側だけの付けまつ毛ですね。
口元は、色味があってもなくても、ツヤ感を重視して、ぽってりと厚めに見えるように工夫します。
チークは、あまり濃い色味ではありませんが、範囲を広く入れることで、顔全体の印象が上気したような、少女らしい雰囲気をここで入れることができます。
いろんなイメージテクニックの寄せ集めなので、色味でケンカしないようにバランスを取らなければなりません。
対照的な二人の例を挙げてみましたが、もし自分の中で憧れている人がいたら、その人が普段、どんなメイクをしているのかを考えるよりも、その人の顔が、なぜ美しく見えるのかの理由を考える方が近道です。
その理由をもとに、「じゃあ自分ならどうすべきか」を、考えていくのです。
メイク雑誌を開くときも、文字の羅列を呼んで能書きを覚えるより、モデルの写真を見て感じる自分の感覚を信じましょう。