問題の先送り体質  受験勉強が原因? 東大名誉教授 山崎弘郎 | 税理士こーちゃん・たかちゃん・だんちゃんと男女7人の○○な話

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問題の先送り体質  受験勉強が原因? 東大名誉教授 山崎弘郎

 日本経済新聞 掲載



入試に限らず学力試験は、限られた時間内に、与えらえた問題をどれだけ正しく回答したか、正答数の総和で評価される。


試験で高い評価を獲得する戦略は、まず問題を一覧し、やさしい問題からとりかかり、難しいのは後回しにすることだ。


難しい問題に時間を取られ、やさしい問題に時間不足で着手できないようでは高い得点が得られない。


ところが、実社会での問題解決は全く異なる。


特に未開拓の分野の研究開発においては、挑戦する分野が決定したあと、解決すべき問題を明確化することから始まる。問題を認識したあと、その中で最も難しい問題から着手しなけえばならない。やさしい問題をすべて片づけても、最も難しい問題が残れば目的が達成できないからだ。


学校教育や入試を順調に通過して来た人達が、実社会においても、身に着けた受験戦略で切り抜けようとすると、成果が上がらないばかりか、難しい課題が先送りされる。

困難な入試を突破して来た秀才達が社会で戸惑っている姿は珍しくないのは、このような課題と評価の構造の違いに原因があるのではないか。


ここで、課題と評価の構造について一寸考察しえみる。


学力試験で、複数の問題が相互に関係が無いのは、個人の得意不得意を認め、できるだけ広い範囲の才能を試験しようとの意図があるからだ。成果も正解の総和とするのが合理的だ。


一方、実社会の研究開発では、解決すべき複数の問題は独立ではない。相互に関係があるから、成果は解決した問題の数の和ではなく、むしろ積に近い。問題の関係性を考慮して着手の順番を決定しなければなあない場合もある。


企業などで研究や技術者の成果を評価する管理者の意識の中にすら、やさしい問題の解決を成果とみなし、重要な課題が先送りさえている例がみられる。


以前からよく言われる課題発見能力の育成に加えて、学生に課題と評価の構造の違いを教育した方が良いと思うのは余計なお世話だろうか。


  以上



納得できます。



税理士ゆーちゃん より

最後まで読んで頂き、有難うございます
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