円安の経済効果
日本経済新聞 大機小機
円安が日本経済に何をもたらしたか整理してみよう。円の対ドル相場sは、2012年の80円から13年の98円へと約2割安くなった。
これにより、企業物価指数の円建て輸入価格は13年に14%上昇。この輸入価格の上昇を主因として、消費者物価(生鮮食料品を除く総合)も小幅に上昇した。
輸出価格について企業は、契約通貨ベースの価格を下げるか、円建ての価格を上げるかのどちらかを選択できる。
現実には契約通貨ベースの輸出価格は2%ほどしか下がっておらず、円安分はもっぱら円建て価格の上昇(12%高)となって表れた。
販売価格を下げなかったことで輸出数量は増えなかったものの、円建ての輸出額が増えたため、製造業の収益は大幅に改善した。
法人企業統計で13年1~9月の製造業の経常利益が前年同期比42%の大幅増となったのはこのためである。
貿易収支のほうは、本来は、円安になった当初は輸入金額の赤字方向に動くが、ある程度時間が経過すると、輸出数量が増えて黒字方向に向かう「Jカーブ効果}が表れるはずだ。
しかし、輸出数量が増えていないので、貿易収支は大きな赤字状態が継続することになった。
以上のような考察から次の事が言える。
第1に、今回の円安の影響の表れ方は、経済の理屈にそったものであった。
しばしば「円安なのに輸出数量が増えない」「円安になったのにJカーブ効果が出てこない」という声を聞くが、輸出企業が契約通貨ベースの輸出価格を下げなかったのだから、輸出数量が増えないのも、Jカーブ効果が表れないのも当然なのである。
第2に、アベノミクスによる経済情勢の好転の多くは円安に負うところが大きかった。
消費者物価がマイナスからプラスに転じたのも、企業収益が大幅に改善したのも、円安によるところが大きかったからだ。
第3は、今後を展望すると、そろそろ経済は一つの転機を迎えることになりそうということだ。
円安による物価上昇、企業収益改善効果は、「円安が進行している時」に表れる。今後、円相場が110円、120円のさらなる円安に向かわない限り、円安の経済効果は消滅してしまう。
アベノミクスはこれから試練を迎えることになるだろう。
以上
経済学者ではないので、よく分からないのですが、輸出価格が円建ての場合、国際競争力は強まっても、輸出数量が増加しなければ、円高メリットが享受出来ない。
今回円建て価格が12%高となっているが、輸出全体の何割が円建てなのか?
円安が30%弱安くなっている現状、円建て決済を増やし、円建て価格を上げるチャンスでは?
又、海外生産をできるだけ国内生産に回帰して欲しいですね。
円相場は100円~105円前後で推移すれば、理想的な経済状態になると思うのですが?
輸入価格の上昇は、主に石油等資源燃料費の上昇が大きなことが要因ではないのでは?
日本の周辺海域には大量の資源が埋蔵されている情報もあり、もっと政府主導による開発に、もっと積極的に予算付けをしてもよいのでは?
税理士ゆーちゃん より
最後まで読んで頂き、有難うございます
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