ビッグデーターの光と影 個人情報の使途に注意
日本経済新聞 掲載
日立製作所が10月末に開催した「イノベーションフォーラム2013」ではIT(情報技術)の進化がもたらす未来像をうかがわせる展示物がずらりと並んだ。とりわけ目を引いたのは超大な情報「ビッグデーター」を生かした人間行動分析のシステムだ。
35、43、29・・・・。モニター画面を眺めていると映し出される男女の顔に数字が表示される。
意味するのは来場者の年齢だ。あらかじめコンピューターに超大な数の顔のサンプル画像と年齢をセットで記憶させておき、実際にカメラで映した人物と照合して性別や年齢を推測しているのだ。
さらにこの仕掛けがすごいのは、人々の動きや流れをリアルタイムで計測し続ける点にある。
混雑具合などを見ることで、どの展示物が人気なのかが、たちどころに浮き彫りになる。会場に一歩足を踏み入れた瞬間からすべての行動が把握されているわけだ。
個人情報に関するデータは一切取得しないなどプライバシーには配慮しているものの、こうした技術進化に対する受け止め方には賛否両論があるだろう。
「ビッグ・ブラザーがあなたを見ている」---
あらゆる行動をカメラで捕捉される究極の監視者社会の姿を描いたジョージ・オーウエルの小説「1984年」を引き合いに出して、ビッグデータの負の側面を強調する向きもある。
一方で消費者の嗜好や行動を分析して個人に即した最適なサービスを提供できるようになれば、企業と消費者の双方に大きなメリットになる。
「技術的に可能だからといって、何でもやっていいわけではない」。
あるITアナリストはクギを刺す。
データ活用サービスが普及するかどうかは、、「最先端の技術を普段の生活にいかに自然に落し込めるかがカギになる」と指摘する。
ウエブ上のつぶやきから検索履歴、購入データなど好むと好まざるとにかかわらず多くの情報はすでに吸い上げられている。
こうした現実を踏まえてどうビッグデータ時代と向き合うのか。少なくとも自分のどんな情報がどのように使われているかは意識しなければならない。
以上
税理士ゆーちゃん より
最後まで読んで頂き、有難うございます
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