年金事務所(社会保険事務所)への届け出
私にとって、会社設立後の手続きの中で、一番敷居が高く感じられたのは社会保険の届け出でした。
そもそも保険のことがよくわかっていなかったので、まずはそこから勉強をするハメに・・・
ざっくり簡単にいうとこんな感じです。
・社会保険・・・厚生年金、健康保険、介護保険の総称
・労働保険・・・雇用保険、労災保険の総称
社会保険は、会社を設立したら必ず加入しなければないません。
一方、労働保険は、社長一人の会社や、社員全員が役員だった場合には、加入する必要はありません。(役員は労働者としてみなされないんですねー。)
でも、よく聞くのは「社会保険は義務だって言うけど、実際には加入しなくてもいいんじゃないの~」という話。
会社設立前に、税理士さんや、すでに起業された方など何人かにお話を伺ったのですが、みなさん口を揃えて「社会保険に加入していない企業さんも結構多いですよ。」とおっしゃるのです。
う~ん、どうやら加入義務があるとは言っても、そんなに厳しくないらしい・・・。
でも、ついつい目先のデメリット(保険料の支出)が気になってしまいますが、厚生年金にはこんなメリットもあるのです。
・傷病手当金が受給できる
・遺族厚生年金が受給できる
・国民年金の他、厚生年金からも老齢年金が受給できる
病気やケガで仕事ができなくて、収入がない場合など、社会保険から「傷病手当」として、給与の60%が支給されます。
私にとって、この「傷病手当金が受給できる」ということが、「絶対加入しておくべきだ」と思う一つのきっかけでした。
(国民健康保険には傷病手当の制度がないので、厚生年金に加入していないと支給されません。)
今はおかげさまで健康に働いていますが、もしケガなどで働けなくなってしまった時のことを考えると、やはり厚生年金には入っておくべきだと思います。
ということで、管轄の港年金事務所(旧・港社会保険事務所)に行き、「健康保険 厚生年金保険新規適用届」と「健康保険 厚生年金保険被保険者資格取得届」を提出してきました。
届書は旧社会保険庁のホームページからダウンロードできます。
(社会保険庁は廃止となり、平成22年1月より『日本年金機構』となりましたが、現在日本年金機構のホームページはまだ整っていないようで、届書・申請書などは旧社会保険庁のホームページにあります。)
届け出の期限は会社の設立日から5日以内らしいのですが、実際に届けを出したのは設立日から22日後・・・ でも、全く何も言われませんでした。
(そもそも、設立日から5日以内なんて、まだ登記完了日になっていないから登記事項証明書ももらえないし、絶対にムリですよね!)
年金事務所の窓口では、『じっくり話を聞きながら、丁寧に対応しますよ。』という感じが伝わってきたので、一安心。
私は、とにかくありとあらゆる資料を持参していったのですが、実際に必要だったのは登記事項証明書だけでした。
(もちろん、色々なケースがあると思いますので、必ずしもそれだけで良いとは断言できませんが・・・。)
窓口のかたのお話によると、届書を提出した日からの加入でよければ、手続きはそれほど大変ではないそうなのです。
それが、加入日をさかのぼって「会社設立日から加入」などにしようとすると、その間に働いていたということを証明するために、社員全員の出勤簿やら何やらと、提出書類が増えて手続きも煩雑になるようです。
あ! だから会社設立後すぐに届け出をしたほうがいいんですね~
窓口のかたのお話をよく伺い、「加入日をさかのぼる必要はない」と判断したので、届書を提出した日からの加入にしたところ、すぐに手続きは済んでしまいました。
ついつい「あれ?もう終わりですか??」と言ってしまったら、「ハイ、もう終わりですよ~」と笑われてしまいました・・・
心配していたわりに、本当に呆気なく手続きは完了しました。
・・・そして後日、保険証が会社に送られてきました。
自分の会社名が印字された保険証(紙ではなく、プラスチックのちゃんとしたカードです!)は、見るとちょっと感動しますよ~