こーんばーんはー!!
風月です!!
最近大雨と雷に悩まされてましたが、昨日と今日は久しぶりに青空が見れました!!

数日前は家出る直前に晴れてた空が一変し、急に振り始めた雨で自転車が出せず徒歩で駅に…。
自転車だと15分かからずにいけるけど、徒歩だと30分近く掛かってしまう駅までの道のり。
それにより遅刻をしてしまうという失態を犯してしまいました!!

雷と雨の音で目が覚めたりってこともありましたねー!!
いやぁ…でも、虫が鳴き出してるのでもう夏だなぁ~!!
って感じてしまいます。

さてさて、お話は風月が所長をさせていただいてます、蓮キョ☆メロキュン推進!ラブコラボ研究所の企画第四弾!!
「雷・虹・水溜り」より、雷をテーマに切り取ってチャレンジしてみようと思います!!

ちなみに、メロキュン研究員の皆様限定で、リンクフリーですので、よろしくどーぞ♪

それでは、お楽しみ下さいませ♪


*****



カミナリの夜に


二人の互いの吐息が交わる瞬間、それは待ち焦がれたキスの直前。

ふわっと香る互いの香りに脳が痺れる。

とうとうこの瞬間がーーー




「カーーーーット!!OKぇーい!!」

「はい。カット!オッケー入りましたぁ!!」

わらわらと動き出すスタッフ達。照明で照らされた舞台の中で、ドキドキと激しく脈打つ心臓を押さえつけて、キョーコは唇を噛み締めてそっと俯く。

密着した身体。蓮の腕から逃れる為に、胸を軽く押し離れた。

「よーし!!お疲れっ!!じゃあ次のシーンの準備に入ってくれっ!!」

今日もまだ、撮影は続く。



「…結構、降ってるね。」

蓮が窓の外を見て驚きの声を上げながら駐車場から車を走らせた。

キョーコは無言のままぼんやりと外を眺めている。

「最上さん?」

蓮が不思議に思って声をかけると、キョーコの肩が跳ね上がった。
どうやら考え事をしていたらしい。

「はっ!はい!!つ、敦賀さんっ!!何でしょうか?!」

「大丈夫?」

「…はい。」

キョーコは蓮といるこの空間が落ち着かずドギマギしていた。
先ほどまでキスシーンを撮っていたのだ。
キョーコはラブミー部員の為、キスの瞬間は映されない。よってキスは全て寸止めだった。

視聴者からはキスしているように見えるよう今日撮ったシーンが編集されるのだ。

蓮の吐息を感じて壊れそうなくらい鳴り響いた心臓も、赤くなってしまう頬も、自分の身体じゃないかのように思い通りコントロールが出来ない。

制御もできない落ち着かない自分の気持ちに戸惑っていた。

そっと、運転席の蓮を盗み見る。
雨を背景に運転する様もとても絵になっており、輝いて見えた。

とくんとくんとくん。
心臓がまた早く動き出す。

ーーー私は、何を考えてるんだろう…あんな事のあとに二人っきりで車に乗せてもらうなんて…。

何かを密かに期待してしまっている自分に呆れたように自嘲する。

ーーー敦賀さんともあろう御方が、こんな私みたいな小娘を相手にするわけがないのに…。

そう思うと、ため息しか出てこない。

抱き締められた身体が、彼の体温を覚えており、もっと抱き締められたい。もっと一緒にいたいと心が悲鳴を上げていた。

ーーー演技でもいいから…キス…されたかったな…。

窓の外の土砂降りの雨を見ながら、キョーコはそんな事を考えてしまった自分に驚く…。

ーーーいえいえいえ!!キョーコ!!破廉恥よ!!それに、神聖な演技をそんな私利私欲を補う為に考えてしまうなんてっ!敦賀さんに知られたら嫌われてしまうわっ!!

真っ青になったキョーコが突然頭を振り始めたのを見て、蓮は驚きに目を見張る。

「最上さん?どうかした?」

「へ?!あ、いえ…何でもないです!!」

蓮はそのまま路肩に車を停めると、キョーコの顔を覗き込んだ。

「何もないってことはないだろう?こんなに顔も…赤く、して…」

言いながら、蓮はキョーコの表情に目を見開いた。
恥ずかしげに染めた頬で、潤んだ瞳。その瞳の中には何かを強く切望するような眼差しも含まれており、それは焦がれるような女の目になっていた。

蓮の目がすぅと細まり、手が伸びキョーコの顎に捉えて顔を固定する。

徐々に近付く蓮の顔に、驚きで一瞬だけ目を見開いたキョーコが、ポワンと頬を染めて、そっと目を閉じようとした瞬間、キョーコと蓮を明るく照らす閃光が走った。

そしてその直後に響く轟音。

ーーピカッゴロゴロゴロゴロゴロッ

身体が跳ね上がるのと同時にキョーコから悲鳴が上がる。

「きゃあ!!!!」

突然跳ね上がったキョーコはオロオロと視線を彷徨わせ、慌てふためいていた。

「はっ!!わ、私ったら、何を…!!」

カァッと真っ赤に染まった頬を両手で抑えて、キョーコは恥ずかしくて堪らず泣きそうになっていた。

期待してしまった自分がいたのだ。蓮にキスしてもらえるんじゃないかと…。
目を閉じた自分が恥ずかしい。

きっと蓮はからかっただけなのだろう。

『冗談だよ?本当にキスなんてするわけないだろう?君に…』
蓮のおかしそうに忍び笑いをする姿が頭に浮かんだ。

「わ、私っ!!ここでいいです!!降ります!!」

そう言って、ロックを開け外に出ようとしたキョーコだったが、解錠した瞬間そのロックがまた掛かった。

「つ、敦賀さんっ!!降ろして下さい!!私はっ!!」

ーーーピカッゴロゴロゴロゴロゴロッ

「きゃぁ!!!!」

キョーコが雷に驚いて両手で耳を庇った。
ジワリと目に涙が滲む。

だから、雷は嫌いなのだ。
昔から…。
自分が独りぼっちであることを突き付けられるから…。

暗い空も、ジメジメした空気も、雨の音も…その中に鳴り響く雷の音も…。

一気に心に冷気が流れ込む。

雷に怯えて泣いた夜も、誰も側にはいてくれなかった。
雨で心細い夜も、ただ一人布団の中で震えていた。

世界中で独りぼっちなのではないかという気分になり、全てが己を暗い闇の中へと葬ろうとする。

帰る場所はこの世の何処かにあるのだろうか??

迷子になった気持ちがゆらゆら揺れる。

独りぼっちは嫌い…寂しいもの。
独りぼっちは嫌い…怖いもの。

独りぼっちは嫌い…誰も私のことになんて気付かないもの。

私って一体なんなのだろう?と、とても虚しい気持ちにさせられるのだ。

キョーコが雷の音に耳を塞ぎ、目を瞑って、物思いに耽った時だった。

「雷…怖いの?」

大好きな人の声が耳に届く。
それと同時に降ってきた大きな手のひらが頭をポンポンっと優しく叩く。

その時になってようやく、自分が震えていたことに気づいた。
降ってくる声と温もりに、ふわりと気持ちが温まった。

「大丈夫だよ?俺がずっと側にいてあげるから…。」

優しい蓮の瞳にキョーコの姿が映る。
ふわりと笑った蓮はとってもかっこ良くて、綺麗で、胸がキュウンと引き締めつけられた。

ーーーずっとって…どれくらいですか?

ーーー雨が止むまで?

ーーー雷が鳴り止むまで?


ーーー恋人が…出来るまで?




ーーーそれとも……ずっと??


キョーコの瞳の中の戸惑いに気付いた蓮がそっと微笑む。

「俺はずっと君の側にいるよ。君から離れたりなんてしないから、君も安心して俺の側にいて。」

蓮の手が、キョーコの頬を包み込む。

ーーーピカッゴロゴロゴロゴロゴロッ!

鳴り響く雷がバックミュージックのように響くけれど、思考も何もかも、今は目の前のこの人に奪われている。

「それ…って…。」

辛うじて絞り出した言葉はそっと重ねられた唇に封じ込められた。

「君に、誓うよ。ずっと側にいる…」


ーーー今、私…キス、された?

一瞬の出来事に某然としたキョーコの頬を蓮が優しく撫でる。

そしてもう一度近付く顔に、キョーコはそっと目を閉じたのだった。

心が痺れ、甘い疼きがキョーコの中に生まれた。
心に火が灯ったような暖かさを感じて、胸がじんわりと熱くなる。



ーーーもう、雷は怖くない…。


この日、今までで一番苦手で憂鬱だった天気が、世界で一番大好きな人との大切な思い出の天気へと変わったのだった。


END



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こちらのテーマお題「雷・虹・水溜り」では、まだまだこれからも素敵な作品をお待ちしております!!
皆さんでメロキュンを追求しましょう♪
って、風月の話もちゃんとメロキュンになってたかな?(汗)
うん。ま、いっか☆(こんな好い加減な奴ですみません。笑)

研究員の皆様のみリンクフリーでございます♪


そしてそして、因みに皆さん、本誌読んでかなり妄想脳を刺激されたご様子ですね?
メロキュン研究所では、『ネタバレ万歳!!本誌続き妄想ぶっちゃけ隊』のコーナーもちゃっかりご用意してますので、皆様がうっかり妄想を書いてしまうのを今か今かと待ち構えております!!

研究員の皆さーん!!楽しみにしてますねぇ~☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

本誌を読んでない風月でも伝染してしまうほどの皆様の興奮ぶりっ!!是非ともその脳内に思い描く続き妄想を書き綴っちゃって下さいませ~!!


ではでは、この辺で。

またお逢いしましょ~ね♪


風月でした!!