Cisco3620・Cisco3640 の IOS を Flash にコピー。 | Windyなメイル2

Cisco3620・Cisco3640 の IOS を Flash にコピー。

こんばんは。 たにぃ富士山 です。


最近、家では あまり使わなくなったルータの整理をしてます。
整備・清掃 をして ヤフオク に出す予定です。


で、今回は Cisco3620・Cisco3640 の話。 結構 大技キラキラ


この2機種は Cisco1600・Cisco2500 のような ミニIOS(0x2101 で起動する IOS)を持っておらず、Cisco2600 のような tftpdnld もないので IOS が Flash から消えた場合は xmodem を使って通常は IOS を Flash にコピーします。
けど、とんでもなく 時間がかかる…。


そこで、実際に時間を計ってみました。
使ったファイルは c3620-i-mz.112-26.P2.bin(2,418,496 バイト)です。

まずは rommon から そのまま xmodem -c c3620-i-mz.112-26.P2.bin でコピーした時間が 約44分

さらに xmodem でコピーした IOS を 実際に Flash に書き込む時間が 約8分

約 2.3MB の IOS でこんなに時間がかかります。


これが、c3620-is-mz.123-22.bin(約 15MB)c3640-jk9o3s-mz.124-12.bin(約 31MB)で xmodem を使ったコピーをしようとしたら それぞれ 6倍以上、13倍以上 かかることになります…。

5時間以上、10時間以上…


なので、xmodem で IOS をコピーする場合、以下のことを知っていると ものすごく時間を節約できます。


1. rommon で confreg 0x3922 を実行する。 ← コンソール速度が 115200 に変わります

2. reset する。 この時点で画面の出力がおかしくなる。 (文字化け か 何も反応がない)

3. ターミナルソフトのコンソール速度を 115200 にする。 (TeraTerm の場合は Setup > Serial port で Baud rate を 115200 に変更)

4. 可能な限り 小さいファイルサイズの IOS を準備しておく。

5. xmodem -cr 【IOS ファイル名】 を実行する。 ← Flash に書き込まなくなります。

6. IOS が起動したら TFTP で実際に使う、大きなサイズの IOS を Flash にコピーする。

7. 後で混乱しないようにコンソール速度を 9600 に戻しておく。


これなら xmodem での転送速度は 12倍、Flash にコピーするときの異常にかかる時間を回避、非常に大きいサイズの IOS は xmodem より はるかに早い TFTP でコピー という動きになります。


ここまではご存知の方もいると思います。


けど、ここからが あまり知られていない内容かと。


Cisco3620・Cisco3640 でも これ ができましたー!

なので、「xmodem がうまくできない」「xmodem はキライ」 いう方で かつ 「Cisco2600 を持っていれば」 次の方法で Cisco3620・Cisco3640 の IOS が復活します。
ちなみに Cisco2600XM シリーズは ダメ です。 Cisco2600 シリーズです。



1. 「Cisco3620・Cisco3640 に搭載する Flash」 を Cisco2600 に搭載した状態で IOS を起動する。

このとき、Flash に Cisco2600 の IOS 入った状態で起動しても tftpdnld -r で起動しても良い。

また、Cisco3640 で ファイルサイズが 24MB 以上になる IOS を使いたい場合は 必ず 16MB Flash を Cisco2600 に搭載する。

2. Cisco3620・Cisco3640 の IOS を Flash にコピーする。

途中で Abort Copy? [confirm] と表示されるので n を押して進む。

このときに 1枚の Flash に収まるサイズの IOS をコピーしておく。

できれば なるべく小さいサイズのものを。

3. Flash を Cisco3620・Cisco3640 の 「slot 0」 に取り付ける。

使用する IOS が Flash 1枚で収まらない場合は 「slot 1」 に別の Flash を搭載する。

4. 起動する。 起動したら TFTP で実際に使う、大きなサイズの IOS を Flash にコピーする。



実際に以下の条件で 「xmodem を使う方法」 「Cisco2600 を使う方法」 で 一連の作業にかかる時間を確認しました。


使用機器 : Cisco3620 + NM-1FE、Cisco2610
一時 IOS : c3620-i-mz.112-26.P2.bin (約 2.3MB)
実際に使用する IOS : c3620-is-mz.123-22.bin
(約 15MB)


「xmodem を使う方法」約14分「Cisco2600 を使う方法」約12分 なので 少し 「Cisco2600 を使う方法」 が速かったですが、それほど大きな違いはなかったです。


「xmodem がうまくできない」 かつ 「Cisco2600 も持っている」 という方には 有効な方法かと思います。