東京都港区の愛育病院(中林正雄院長)が、都の総合周産期母子医療センターの指定を返上すると都に申し入れたことが25日分かった。
労働基準監督署が、医師らの夜間の勤務体制について是正勧告したのを受け、「改善は難しく、センター機能を継続することは困難」と判断した。
危険性の高い妊産婦に対応する医師不足が背景にあり、実際に指定が返上されれば、全国初の事例となる。
愛育病院によると、三田労働基準監督署が1月、同病院の勤務実態を調査。
今月17日、労働基準法に基づく是正勧告を出した。
勧告は、医師が労基法上の労働時間(週最大44時間)を大幅に超えて働く実態や、夜間勤務中の睡眠時間を確保していないなど適切な勤務体制を取っていないことに改善を求めた。
同センターは、危険度の高い出産の「最後のとりで」で、未熟児や新生児、母体の救命を目的に設置された。
母体・胎児集中治療管理室や新生児集中治療管理室を備え、複数の医師が24時間体制で患者を受け入れる。昨年8月現在、全国に75施設あり、愛育病院は99年に指定を受けた。
愛育病院は受け入れに対応するため、夜間は2人体制で対応してきた。
労基署は「夜間も昼間同様の勤務実態がある」として、要員増の必要性を指摘。
しかし愛育病院は「夜間勤務が可能な常勤医師は5人しかおらず、労基署が求める体制は難しい。現在と同水準での夜間受け入れが継続できないので、センター指定の返上を決めた」と話している。
都は「労基署は『こうしたらいい』と求めているのであって、センターの看板を下ろすほどではない。
今後も協議を続けたい」と話している。
愛育病院は恩賜財団母子愛育会が運営し、1938年開業。【河内敏康、江畑佳明、永山悦子】
毎日新聞 2009年3月26日 2時30分
以下、独り言です。
普通の事務職や営業であれば、代わりの人はいます。
しかし医者は代わりにいません。
医者の労働時間を守るため、時間外だから診断しない、出来ないという仕組みを作る事がおかしいです。
労基法を守らないと罰せられるから、人の命よりも大切・・・?
もちろんお医者様はそんなことを考えていないから、この時間を関係なく24時間体制で頑張ってくれているのだと思います。
それを国が自分の省庁の威厳のために使う事が本末転倒です。
確かに長時間勤務による医療事故に繋がる可能性があるでしょうけど、超過勤務をせざる得ない状況を国がもっと真剣に考えるべきです。
最近は医者を増やす取り組みをしているようですけど、自分で足を引っ張っていますよね。
以前、私の勤務していた会社で労働基準監督署の出身の上司(社長)がいました。
その上司の話だと、労基法違犯で企業を引っ張る事が手柄だと話していた事があります。
自分のところの権限を強化させ、自分に逆らわせなくするために、無理にでも労基法違犯の案件を作りだすと、ほざいていました。
その上司は協力会社の担当に「私が社長になったのに挨拶に来ないとは何事だ」と恫喝していました。
社長交代の通達をだしていないのだから知るわけ無いんですけどね。
そういう体質なんですね。
なぜ労基法は週40時間なんだろう・・・
ただ単に欧米に従っただけ。
欧米は日本が働きすぎるから、安い製品になり自国の製品が売れないから働かなくさせる外圧をかけたのが始まりです。
建前として、過労死を防ぐとか、企業の奴隷化を防ぐ的なことを言っています。
確かに働きすぎは体にも良くないし、サービスの低下も招きます。
でも、終わらなければやるしかないんです。
または、終わらせる仕組みを作るしかないんです。
それが出来ないから、会社で残業しない代わりに家に持ち帰りしてやってるんです。
そもそも労働を時間で測ることが間違っていると思います。
同じ仕事をして、優秀な人間は時間内に終わらせると他の仕事をやらされますが収入が増えるわけではありません。
優秀でない人間は時間がかかり残業して残業代を貰えます。
労働を時間で測るから、残業という問題も出で来るし、働く側も8時間という意識で仕事をします。
実際、私もそうでした。
今これだけの不景気になり非正規社員だけでなく正社員もリストラされています。
残された人間は、そのしわ寄せがきます。
でも8時間以内でやれというのは無理が出ますよね。
どうも労基署は景気の足を引っ張る元凶の気がします。
(私が勝手に思っているだけです)
これからの時代は時間労働でなく事務職でも完全成果報酬にすべきです。
ワークシェアするよりも、効果があります。
成果を上げないと給料が出ないのだから、みんな死に物狂いで勉強するでしょう。
その仕事が終われば、何時出社でも何時退社でも良ければ効率も上がるでしょう。
遊びや家族サービスをしたかったら頑張って早く終わらせる。
給料が欲しかったら沢山売ってくる。
これが仕事の基本だと思います。