シグナルのご紹介の最後は資格没収、いわゆる「退場」です。昔、私に審判の手ほどきをしてくれた、関西審判部の大先輩が、最初に教えてくれたのがこのシグナルでした。
審判になったばかりの時には、自分自身が気負っていたのもあったのでしょうか、何人かをこの処分にしたことがあります。



このシグナルは単独で表示されることはありません。メジャーペナルティーでその反則行為が目に余るものだった場合にその反則とともに表されます。
一番多いのが、ゲーム内容に関係のない乱暴行為でしょう。資格没収自体には罰退はありませんが、試合の前半に発生すれば、当事者はその試合の前半の残りと後半は出場できず、チームエリアからも離れなければなりません。また、後半に発生すれば、その試合の残りと次の試合の前半には出場できなくなります。

審判は自身の目で確認した事象に対して反則か否かの判断をしています。ベンチや当事者が「やっていない」というアピールをしても判定が覆るものではありません。
また、試合が終わったと同時に審判の職務は終了しますから、試合後に行われる審判のポストゲームミーティングで資格没収についての説明が参加している審判にされることはありますが、それ以外の人(それが関係者であればなおさら)に対して試合での判定についての感想や意見を述べる必要はありませんし、部外者から意見を言われる筋合いもありません。