アメフトのプレイでもっとも観客をエキサイトさせるのがロングパスですよね。NFLなどではQBのパス能力が見せ場の一つにもなっていて、一発タッチダウンも十分に可能な「絵になる」プレイの代表といえるでしょう。

その次に注目を浴びるのが、キックのリターンやパントリターン、インターセプトリターンなどのリターンプレイではないでしょうか。ボールを持ったリターナーが右に左にタックルをかいくぐってエンドゾーンを目指す、もちろん残りの10人の味方は彼の得点を補助すべく敵をブロックしていく。フィールド全体に展開するワクワクするようなシーンです。

このリターンチームは、攻撃しているわけですから、相手をつかんだりすることはできません。それともう一つ、ブロックする際に相手の膝から下へのブロックも禁止されています。これが「ブロッキング・ビロウ・ザ・ウエスト(膝から下へのブロック)」という反則です。

守備側のプレイヤーはリターナーをタックルしようと視界にリターナーを入れて彼に向かって殺到することになります。攻撃側はこれをブロックすることでリターナーが1ydでも前に進めるようにするわけですが、このブロックが膝より下にきたらどうでしょうか?通常リターンプレイは攻守ともかなりのスピードがついた状態でブロックやタックルを行おうとします。そのブロックが膝から下へのものであれば、リターナーを目指している守備側へのブロックされたことによるダメージは甚大なものになる可能性があるわけです。

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審判のシグナルも上記のように両手を自分の膝に当てるという、まんまのシグナルで表現します。15yds罰退のメジャーペナルティで、リターンプレイですから次の攻撃権はリターンチームのもので試合が再開されることになります。