2011年から | Blessing Wind ことほぎ

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アドバンスカラーセラピスト、シンギングボウル・サウンドアルケミスト、LIFE Balanceアドバイザー 、ことほぎです。
13の月の暦、瞑想、ヨガ、呼吸法、アーユルヴェーダ。さまざまな学びと日々の出来事を記しています。ときどきSMAP(または新しい地図)。

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昨日は3月11日、東日本大震災からちょうど6年…という日でした。

あの震災で失われた約1万6千もの命…ご遺族にとっては七回忌。
いまだに行方不明の方々も多く、避難生活を続けておられる方は12万人以上にのぼり、そのような方々にはあの日が「過去」だとは今も感じられないのではないでしょうか。

あの日、千葉県の習志野市に暮らしていた私はあろうことかインフルエンザで寝込んでいて、最初のうちこの異常な揺れは熱のせいか?と一瞬判断ができませんでした。
しかしあまりにも長く、激しい揺れと凄まじい音に「これはただごとではない!」と気がつき、マスクをして寝巻きの上にロングコートを羽織った姿で、とにかく建物の外に逃げました。
あれほど命の危険を感じたことは、それまでありませんでした。

後で知ったのですが、当時住んでいた集合住宅はいわゆる「暗渠」の真上に建てられており(つまり昔は川が流れていた土地)、固い地盤まで20メートルほどの杭が打ち込んであるような構造だったのです…ですから千葉は震度5強でしたけど、私自身はそれ以上の揺れを経験したわけです(;_;)

しばらく家族や友人と連絡も取れず、息子は小学校からまだ戻らず、寒さと心細さと恐怖(その上インフル)に震えながら息子の帰りを待ち、行き違わない場所まで迎えに行って、遠くから息子が歩いてくるのを見たときは涙が出そうになったのを覚えています。

だけど母親がここで泣いてしまったら、まだ11才になったばかりの息子はさらに不安になるだろう…となんとか気合いを入れ、余震の続くなかでしたが家に入ってみました。

想像以上にたくさんの食器が割れていて、台所は足の踏み場もないくらい荒れていました。
寝室の電気も傘ごと落ちていたし、本棚やテーブルもひっくり返っていて、しばし呆然…。

まだいつ大きな揺れがあるかもわからないから、近くの中学校の体育館に避難しようか?とも考えましたが、なんせ私はインフルエンザ^^;、こんなときに人様にうつしては申し訳ない…と考え直し、危険な割れ物を片付けることと、寝るスペースを確保することだけを念頭に荒れた室内をできる範囲で整え、具合の悪さも忘れて動きまわっていました。

だんだんとテレビから伝わってき始めた東北の惨状に心を痛めながら、でもまだそのときは原発のことなど何もわからなくて、被災された方々が一刻も早く救助されますようにと祈り、私も早く家族や友人と連絡がとれますようにと願っておりました。

夜になりようやくオットからの携帯電話がつながり、交通機関が止まっているから帰宅はできないけどお互い怪我などないことを確認して、茨城の義母も避難所に行けたとわかり、ひとまずは安心。

我が家の水はその夜、まったく出なくなりましたが停電はしなかったので、なんとか気持ちを保ち、すぐに逃げられるようリュックに荷物を詰めて息子と早寝した気がします…あまり記憶がハッキリしませんが。

それが私の311。

節電は身にしみているし、地震の恐怖は忘れもしない…けれども、やはり「過去」にはなっています。
原発再稼動には猛烈に反対ですし、あれ以降の政府のやり方にはかなりの猜疑心を抱いています…けれども、何か行動できたかといえばデモ未遂が一度くらい…(;_;)
もちろん選挙のたびに自分の意見は、貴重な一票だと信じて投じていますが。

それによって世の中が変わる実感は残念ながら持てず、どんどん望まないほうへと進んでいるような気持ちがします。

6年が経ち、都心はすっかり「電気」による明るさを取り戻し、原発はまた動き始めてしまい、2020年の東京五輪が決まり、イギリスはEUを離脱しアメリカの新しい大統領は「オルタナティブ・ファクト」を語り…。

そんな2017年3月。
仙台の海岸で凧揚げをする母子は「ここで楽しい思い出を作ってほしい。海岸が、悲しいだけでなく、楽しいこともできる場所になって復興と言えるんだと思う」と、青空に未来を描いて…(写真は朝日新聞より)。

諦めず、忘れず、一歩ずつ。

過去と現在、未来はつながり、螺旋状にのびていく。
望む未来があるのなら、本当にそうなるように努力し祈り、信じて、行動して…愚直に、ひたむきに、いくしかないのだと思います。

自分にできることはなんだろう?と、常に考えるしかないんだと思います。
そして自分がやりたいこと、やれることをひとつずつやっていきたいと思います。

満月の夜に。