放射線も終わり、ホルモン療法の日々となりました。
夜寝る前に「ノルバ飲まなきゃっ」と一粒ごっくんする、のみの日々。
9月からの復職も見えてきて、また以前と同じような日常が始まる、はずなのですが、気持ちの落ち込みが続いています・・・。
そう、私は傷ついているんだ、がんになったことに。
抗がん剤は免れて脱毛はしなくて済んだけれど、私は傷ついている。
この病気と一生付き合わなくてはならないこと。無理をするたびに再発・転移を気にすること、今となっては見直し所満載の医療保険に(ほぼ)入れないこと。ホルモン療法による体の変化。
こればっかりは時間が解決することを待つしかありません。
そんな気持ちではありますが、子供たちとの夏を今年も満喫しました。
毎年、主人の実家への帰省も含めて4回ほど夏に旅行する我が家ですが、今年は私の治療と次男の交通事故があったため、帰省はせず、2回旅行に行きました。
7月には西伊豆・戸田に海水浴に行きました。内海の小さな海水浴場だったので波もなく、子供たちはシュノーケルの道具を買ってもらい、息継ぎなしで海の中を覗けることを楽しんでいました。
海水浴は荷物も多いし、タオルもたくさん使うし、親は汗だくで本当に大変です・・・。
8月には石川・福井へ旅行しました。
これは長男の「ロズウェルの宇宙人の展示がある博物館に行きたい!」という春休みからの強~い希望にこたえたもので、私の治療でのびのびとなり、この夏ようやく実現することができました。
その博物館とは「宇宙科学博物館 コスモアイル羽咋」というところ。
実際に行ってみると地元図書館に併設されていてこぢんまりしていましたが、展示物は本物だし、この博物館を作った市職員の方のエピソードが面白くて、かなり楽しめました。
なんでもこの羽咋にはUFO伝説があって、「UFOの町」として町おこしをしているようです。羽咋駅前にはUFOのオブジェがあり、駅の構内には宇宙人のイラストが描かれてもあり、長男だけでなく親も感心しきりで、とても楽しい場所でした。
で、長男だけ好きなところに連れていくわけにもいかないので、恐竜好きの次男のために「福井県立恐竜博物館」へ。
お盆の週末なので駐車場が入れるか心配でしたが、意外と空いていてすんなり入れました。
この博物館もじっくり見ればとても楽しいのですが、なんせ激混み! すごい人!
次男は入院中からネットで検索していたスピノサウルスのフィギアを買ってもらい(ついでに長男もティラノサウルスのフィギアをちゃっかり買ってもらい)、隣接する恐竜パーク、博物館の前でチケット販売をしていた恐竜ライブまで行って、恐竜三昧の一日を過ごしました。
私も今回の旅行では今まで無理に心から追いやっていた「美しいものに心を動かすこと」を取り戻した旅でもありました。
気多神社で心をこめてお参りをし、神社の美しい森に心を癒されたこと。金沢21世紀美術館(恐竜博物館より混んでました・・・)で不思議な絵葉書に心をときめかせること。
今まで「効率至上主義」で、どこか否定してきたもの、否定しないとと思ってきたもの。だって平凡な私が世の中に提供できるものといえば、「効率」という最大公約数しかなかったから。
でもやっぱり私は、こういった世の中を動かすには取るにとるに足らない、お金にもなんにもならない、非効率的で個別的なものが好きなんだよなぁ、と再確認した時間でした。
あと一週間で長男の夏休みも終わり。
手つかずの読書感想文は、どーすんだろ。