11月14日(日)に続いて11月16日(火)、サントリーホールでの内田光子の
弾き振りによる、クリーブランド管弦楽団とのコンサートに行ってきました。

前回の11月14日のブログはこちら
14日がとても楽しかったので、この16日もすごく楽しみにして行ったんです。
平日の19時開演はなかなか辛いものがありますが、なんとか開演前に到着。
そしてホールの通路で内田光子と同じ年代の女性が黒のレザーのパンツで、
颯爽と歩いている。座席に向かうと肩までの綺麗な白髪の女性がやはり
黒のレザーのタイトスカートをまとっている。
なんかテンションあがっちゃいました!私もレザーのパンツだったので。
そして始まりましたよ~、前回同様クリーブランドの弦部隊の登場です。
実はここから私はすでにおかしくなっていました。
クリーブランドの奏者がステージに表れた瞬間に目にくるものがあったんです。
そしてディヴェルティメントが始まると涙が流れてしまいました。
クリーブランドは今日も前回同様に「ようこそ~♪、ようこそ~♪」と
温かく迎えてくれているのに。
そして2曲目、内田光子が登場しての弾き振りK466。涙がボロボロ零れていました。
ディヴェルティメントの時に既に私はおかしかったのでティッシュを用意してたのですが、
K466の演奏の間、何度ティッシュで目をおさえた事か。
今までかなりの数のライブ/コンサートに行っています。
忘れられない思い出の物も沢山あります。でも初めてなんです。
ライブ/コンサートで泣いてしまうなんて。私自身驚きました。
途中からは、ひたすら内田光子のことを「愛してる!」と思って聴いていました。
この日のコンサートも間違いなく内田光子は「楽しんでね!」と言っていたと思います。
なのに何故、涙がこんなに出てくるんだろう。。。
この日の席は内田光子の弾き振りが前回より良く見える席だったんですが、
2楽章が始まるとき、内田光子は腕を組みながらすごく優しい顔をするんです。
激しい姿も印象的な方も多いと思いますが包み込むような姿でした。
K466が終わるとすごい拍手で内田光子は今日も投げキス。
そして、こちらを見て「また、いたのね!」という様に微笑んでくれる!
↑これは、完全に私の勘違いです、わはははは(^^;
K466が終わり休憩に入るのですが、自分で涙で顔がぐしゃぐしゃになってるのが
分かりながらロビーに行きました。そこで恒例にしてる本日のプログラムを
撮るのですが、この時そばに歓談している方がいたので横から邪魔にならないように
撮ろうとしたんです。そうしたらサントリーホールの方がそっと微笑みながら、
カメラの方向にプログラムを向けて下さいました。

ロビーから外に出て冷たい空気にあたりながら、なんで自分が泣いているのか
考えていました。たぶん。。。11月14日の「楽しい!」と思ったコンサートの時点で
すでに私の体中に内田光子の音楽が染み込んでいたんだと思います。
自分で気づかない間に体中に綺麗に刷り込まれていたような感じ!?
それが、この日のクリーブランドの弦部隊の登場で一気に引き出され、
涙が零れてしまったのかな。
もっと別の言い方をすると。。。映画の「2001年宇宙の旅」ってありますよね。
あの主人公のボーマン船長になってスターチャイルドになってしまったような
感じなんです。
スタンリー・キューブリック監督による1968年の映画ですが、謎の物体「モノリス」の
解明にボーマン船長率いる宇宙船ディスカバリー号は乗組員と共に木星に向かいます。
そしてHAL9000の原因不明の暴走によりボーマン船長だけが目的地である木星にたどり
着く事が出来ます。
そこでボーマン船長が目にした物は。。。
ちょっと、もの凄いはしょり方をしますけど書かせてください。
「JUPITER AND BEYOND THE INFINITE」という章です。
ボーマン船長はポッドという球状の小さな宇宙船で「部屋」につきます。
そこで部屋に居る自分自身をみつけます。次の瞬間ボーマン船長はポッドを
出て部屋にいます。
そして赤い宇宙服を着たボーマン船長は食事をしている初老の男性を目にします。
次の瞬間ボーマン船長はその男性になっています。
食事をしている初老のボーマン船長は最後にベットで横たわる老人を見つけます。
そして気がつくとボーマン船長自身がその老人となりベッドで横たわっています。

老人になったボーマン船長の目の前に「モノリス」が表れます。
この黒い板が「モノリスです」

この画像だと小さいので分かりくいかもしれませんが、
ボーマン船長は「モノリス」を指差します。

そしてボーマン船長は老人から「スターチャイルド」になるのです。

2001年宇宙の旅で「モノリス」とは何か、スターチャイルドとは何か
一切説明は有りません。ただ、この映画ではクラシックの曲が多く使われますが
スターチャイルドになる瞬間に流れるのはR・シュトラウスの「ツァラトゥストラ」です。
スターチャイルドは胎児の形をしていますよね。ニーチェのツァラゥストラでは最後に
「赤子」になります。
機会がありましたら、ぜひご覧になってみてください。2001年宇宙の旅。
2001年宇宙の旅 [DVD]

¥1,500
Amazon.co.jp
モーツァルトが宇宙で、内田光子が「モノリス」、そして私はこの日のコンサートで、
スターチャイルドにされたの!?と休憩中に考えていました。ボーマン船長は望んで
スターチャイルドになったのではないですし、どちらかと言うと怯えていました。
私は内田光子に優しくスターチャイルドにされた感じ!?
これが大げさなら丸裸の赤ん坊かな、素直な。どっちも私には本当だと思います。
こんな事を思いながら外からロビーに戻ろうとドアを通ろうとすると、
サントリーホールの方が「おかえりなさい」と静かに言い優しい笑顔で迎えてくれます。
もう、胸がいっぱいになって、また涙が出るかと思いました。
温かい家に帰ってきたかのような気分。
3曲目のK466はもう、あっとい間でした。私が感動の中にいたせいだと思います。
内田光子のピアノの音を拾って「綺麗だ。。。」とは感じていましたが、
気がついたら「ブラボー!」という声がホールに響き渡り演奏が終わり会場から
嵐のような拍手が起きていました。
立ち上がって拍手している人もいました。私もね!
内田光子は何度もステージに呼び出されるのですがコンサートマスターと
楽しそうに何かを話してる。そして今回もコンサートマスターの手を取って
ステージを後にするのですが、すごくチャーミングな表情をするんですね。
やっぱり今日も来て良かった。。。
この日のコンサートの曲、内田光子とクリーブランド管弦楽団による
K466とK595はこのCDにライブで収録されています。
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番&第27番/内田光子

¥2,800
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18日はいけなかったのですが20日のヴィヴィアン・ハーグナーとの
デュオコンサートに行きましたので、またブログに書きますね!

ブログ:内田光子&ヴィヴィアン・ハーグナー 11月20日
弾き振りによる、クリーブランド管弦楽団とのコンサートに行ってきました。

前回の11月14日のブログはこちら
14日がとても楽しかったので、この16日もすごく楽しみにして行ったんです。
平日の19時開演はなかなか辛いものがありますが、なんとか開演前に到着。
そしてホールの通路で内田光子と同じ年代の女性が黒のレザーのパンツで、
颯爽と歩いている。座席に向かうと肩までの綺麗な白髪の女性がやはり
黒のレザーのタイトスカートをまとっている。
なんかテンションあがっちゃいました!私もレザーのパンツだったので。
そして始まりましたよ~、前回同様クリーブランドの弦部隊の登場です。
実はここから私はすでにおかしくなっていました。
クリーブランドの奏者がステージに表れた瞬間に目にくるものがあったんです。
そしてディヴェルティメントが始まると涙が流れてしまいました。
クリーブランドは今日も前回同様に「ようこそ~♪、ようこそ~♪」と
温かく迎えてくれているのに。
そして2曲目、内田光子が登場しての弾き振りK466。涙がボロボロ零れていました。
ディヴェルティメントの時に既に私はおかしかったのでティッシュを用意してたのですが、
K466の演奏の間、何度ティッシュで目をおさえた事か。
今までかなりの数のライブ/コンサートに行っています。
忘れられない思い出の物も沢山あります。でも初めてなんです。
ライブ/コンサートで泣いてしまうなんて。私自身驚きました。
途中からは、ひたすら内田光子のことを「愛してる!」と思って聴いていました。
この日のコンサートも間違いなく内田光子は「楽しんでね!」と言っていたと思います。
なのに何故、涙がこんなに出てくるんだろう。。。
この日の席は内田光子の弾き振りが前回より良く見える席だったんですが、
2楽章が始まるとき、内田光子は腕を組みながらすごく優しい顔をするんです。
激しい姿も印象的な方も多いと思いますが包み込むような姿でした。
K466が終わるとすごい拍手で内田光子は今日も投げキス。
そして、こちらを見て「また、いたのね!」という様に微笑んでくれる!
↑これは、完全に私の勘違いです、わはははは(^^;
K466が終わり休憩に入るのですが、自分で涙で顔がぐしゃぐしゃになってるのが
分かりながらロビーに行きました。そこで恒例にしてる本日のプログラムを
撮るのですが、この時そばに歓談している方がいたので横から邪魔にならないように
撮ろうとしたんです。そうしたらサントリーホールの方がそっと微笑みながら、
カメラの方向にプログラムを向けて下さいました。

ロビーから外に出て冷たい空気にあたりながら、なんで自分が泣いているのか
考えていました。たぶん。。。11月14日の「楽しい!」と思ったコンサートの時点で
すでに私の体中に内田光子の音楽が染み込んでいたんだと思います。
自分で気づかない間に体中に綺麗に刷り込まれていたような感じ!?
それが、この日のクリーブランドの弦部隊の登場で一気に引き出され、
涙が零れてしまったのかな。
もっと別の言い方をすると。。。映画の「2001年宇宙の旅」ってありますよね。
あの主人公のボーマン船長になってスターチャイルドになってしまったような
感じなんです。
スタンリー・キューブリック監督による1968年の映画ですが、謎の物体「モノリス」の
解明にボーマン船長率いる宇宙船ディスカバリー号は乗組員と共に木星に向かいます。
そしてHAL9000の原因不明の暴走によりボーマン船長だけが目的地である木星にたどり
着く事が出来ます。
そこでボーマン船長が目にした物は。。。
ちょっと、もの凄いはしょり方をしますけど書かせてください。
「JUPITER AND BEYOND THE INFINITE」という章です。
ボーマン船長はポッドという球状の小さな宇宙船で「部屋」につきます。
そこで部屋に居る自分自身をみつけます。次の瞬間ボーマン船長はポッドを
出て部屋にいます。
そして赤い宇宙服を着たボーマン船長は食事をしている初老の男性を目にします。
次の瞬間ボーマン船長はその男性になっています。
食事をしている初老のボーマン船長は最後にベットで横たわる老人を見つけます。
そして気がつくとボーマン船長自身がその老人となりベッドで横たわっています。

老人になったボーマン船長の目の前に「モノリス」が表れます。
この黒い板が「モノリスです」

この画像だと小さいので分かりくいかもしれませんが、
ボーマン船長は「モノリス」を指差します。

そしてボーマン船長は老人から「スターチャイルド」になるのです。

2001年宇宙の旅で「モノリス」とは何か、スターチャイルドとは何か
一切説明は有りません。ただ、この映画ではクラシックの曲が多く使われますが
スターチャイルドになる瞬間に流れるのはR・シュトラウスの「ツァラトゥストラ」です。
スターチャイルドは胎児の形をしていますよね。ニーチェのツァラゥストラでは最後に
「赤子」になります。
機会がありましたら、ぜひご覧になってみてください。2001年宇宙の旅。
2001年宇宙の旅 [DVD]

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モーツァルトが宇宙で、内田光子が「モノリス」、そして私はこの日のコンサートで、
スターチャイルドにされたの!?と休憩中に考えていました。ボーマン船長は望んで
スターチャイルドになったのではないですし、どちらかと言うと怯えていました。
私は内田光子に優しくスターチャイルドにされた感じ!?
これが大げさなら丸裸の赤ん坊かな、素直な。どっちも私には本当だと思います。
こんな事を思いながら外からロビーに戻ろうとドアを通ろうとすると、
サントリーホールの方が「おかえりなさい」と静かに言い優しい笑顔で迎えてくれます。
もう、胸がいっぱいになって、また涙が出るかと思いました。
温かい家に帰ってきたかのような気分。
3曲目のK466はもう、あっとい間でした。私が感動の中にいたせいだと思います。
内田光子のピアノの音を拾って「綺麗だ。。。」とは感じていましたが、
気がついたら「ブラボー!」という声がホールに響き渡り演奏が終わり会場から
嵐のような拍手が起きていました。
立ち上がって拍手している人もいました。私もね!
内田光子は何度もステージに呼び出されるのですがコンサートマスターと
楽しそうに何かを話してる。そして今回もコンサートマスターの手を取って
ステージを後にするのですが、すごくチャーミングな表情をするんですね。
やっぱり今日も来て良かった。。。
この日のコンサートの曲、内田光子とクリーブランド管弦楽団による
K466とK595はこのCDにライブで収録されています。
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番&第27番/内田光子

¥2,800
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18日はいけなかったのですが20日のヴィヴィアン・ハーグナーとの
デュオコンサートに行きましたので、またブログに書きますね!

ブログ:内田光子&ヴィヴィアン・ハーグナー 11月20日