こんにちは、ウェルネス・コーディネーターのToshiです。


この20年間で、子供の肥満は、約2倍に増加したと言われています。


最近の新聞やテレビでも、子供の肥満が増えているというニュースを目にすることが多くなりましたよね。


文部科学省が公表している「年齢別肥満傾向児の出現率の推移(昭和52年度~平成18年度)によると、昭和52年と平成18年を比べると、小学校入学の6歳で2.62%から4.76%の約2倍増に。また、中学校入学の12歳で6.64%から10.26%の約1.5倍増となっています。


子供の肥満の増加に伴い、肥満が原因の「生活習慣病」においても、子供の患者が増えています。


さらに、それに追随するように、子供の運動能力も、ここ10年間くらいは下げ止まりだという統計も出ていますが、30年前と比べると明らかに低下しています。


この傾向は日本だけでなく、世界各国でも同じように深刻化しているようです。


肥満児のウィークポイントは、普通の子供と比べて、肺の換気量が低いことです。これは、胸壁や腹壁に脂肪が厚く付くことによって、胸郭の弾力性が落ちたり、横隔膜が上に押し上げられるからです。


そのため、風邪をひきやすかったり、酸素不足からよく居眠りをする場合もあります。


また、体重が重い分だけ運動をするにも多くのエネルギーを必要とするので、つい苦しくなって長続きしません。


つまり、「運動不足」⇒「さらに太る」という悪循環に陥ってしまいがちなのです。


子供の単純性肥満が、そのまま糖尿病や心臓病につながっているわけではありませんが、重度の肥満、あるいは、下記のような「小児のメタボ」の場合、糖尿病や高血圧症などの合併症のリスクが高まります。


2010年11月24日のブログ:【小児のメタボ】でも書きましたが、「小児メタボ」の診断基準は、次の通りです。


 ①腹囲:    80cm以上

 ②中性脂肪:120mg/dl以上

    かつ/または、HDL:40mg/dl未満

 ③最高血圧:125mmHg以上

    かつ/または、最低血圧:70mgHg以上

 ④空腹時血糖値:100mg/dl以上 


では、子供の肥満を改善するために、親としては、どうすればよいのでしょうか?


子供の生活習慣を、思い切って変えてあげるのはどうでしょうか!


大人同様、過食と運動不足による、エネルギー収支のアンバランスが原因ですから、学校、塾、お稽古ごと、テレビゲーム、マンガ、スナック菓子の生活から抜け出し、水泳、ダンス、空手、サイクリング、ハイキングなど、健康的な身体活動を習慣化し、家族で楽しむ工夫が必要です。


また、肥満の主な原因が「食生活」の場合、親として、食生活全般にわたって見直してください!


概して、肥満の遺伝的要因は、約20%だと言われています。残り80%は、後天的な要因、つまり生活習慣が原因です。


しかし、両親が肥満の家に生まれた子供の80%は、肥満児になるという報告もあります。


これだけを見れば、遺伝的要因と後天的要因が反対のように思えますよね。


でも、肥満の遺伝的要因は、あくまでも20%なんです。


つまり、親が肥満の家庭では、肥満になりやすい生活習慣、たとえば、「運動やスポーツはほとんどせず、ポテトチップスを食べながらファミコンばかりしている」、といった生活習慣を受け継いでいるのです。


ですから、その家で飼っている、ペットのネコも太っていたりします(笑)


子供の肥満対策は、親の責任ということですかねにひひ