「心と仕組み」が生み出す「極上のおもてなし」
在宅起業で朝から晩までパソコンの前に座り、サイト作成やプログラミング、サーバーの管理に明け暮れるような日々を送っています。
一日の仕事を終えて、寝床に入る前に、気分転換に本を読むようにしています。
ただし業務に直接関係のある本だと、反省やアイデアが浮かび上がって眠れなくなってしまいます。
頭のスイッチを切り替えられるような、どちらかといえば「心」に訴えかけるような内容のものを選んでいます。
そんなジャンルのひとつが、ホテル・旅館などの現場における「接客」について書かれた本です。ひとことでいうと、
おもてなし
について書かれた本で、たとえば、次の2冊。
「伝説コンシェルジェが明かすプレミアムなおもてなし」
お客様の望みをすべてかなえる方法
前田佳子 著
「加賀屋の流儀」
極上のおもてなしとは
細井勝 著
こういう本を読むと、気持ちの疲れがとれて、「明日からまた頑張るぞ~」というやる気がでてきます。
「リッツカールトン」と「加賀屋」。
超一流と呼ばれる宿での、宿泊客と宿の「真剣勝負」が書かれています。
高級な宿ですが、宿泊客は金銭的に余裕のある人とはかぎらないことも分かります。
ふだん庶民的な生活を送っている人でも、求婚や求職などの人生の一大事のタイミングだったり、身近な家族の「供養」を兼ねて旅行をするような場合に利用することもよくあるそうです。
加賀屋の場合は、企業の接客研修、商談の接待に利用されることも多く、いわば「プロ」が客になっています。
特別な、非日常的なシチュエーションでの、「緊張 + 究極の癒し」が展開していきます。
2つの宿に共通して感じるのが、ホテルマン、仲居さんの一人一人の意識の高さです。
「お客様に喜んでもらえることが自分の幸せ」と全社員が思って仕事をしている。
また、それを支える「仕組み」も見逃せません。
リッツカールトンでは現場の社員が、お客の特別な要望にその場で対応できるように、自由に使える一定の金額の決済権を与えられているそうです。
加賀屋では、お客の何気ないしぐさから「死別した家族を思う旅」「特別なお祝いの旅」を察知した仲居さんが、陰膳やお祝いのケーキなどの予算外の料理をその場で厨房に発注するようなことがあります。厨房がどんなに忙しい時でも、入社したての新米の仲居さんが頼んだ場合でも、即座に対応してくれるようになっているそうです。
ホテルマン、仲居さんが自分の裁量で、お客様に喜んでもらえる工夫をすることができる仕組みが、このほかにもたくさん整っています。
「自分が幸せだからお客様にも幸せを」と、加賀屋の仲居さんの一人は語っています。
支配人・女将さんは社員一人一人の幸せを考えている、ということなのだと思います。
こうして、
「心と仕組み」が生み出す「極上のおもてなし」とは?
と自問してから、昨晩も眠りについたのでした。