著者: 葛西 伸哉
タイトル: 世界が終わる場所へ君をつれていく
メディアファクトリー MF文庫J
文庫版 税込609円

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知ってる?あの<銀の樹>は、私を殺しにきたの

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「わーい、名前がかっけー(かっこいい)」とろくに中を見もせずに買ったこの本。
ハズレだったらどうしよう、と少しだけ心の隅で思って読みはじめましたが、どうやら杞憂だったようです。
アタリです。大当たりです。ホームランです。

この物語は、隣の市にいきなりなにやら金属でできた木のような物体が宇宙から?やってきたことから始まります。
作家志望の主人公は、両親がいないのをいいことに、将来に役立てようと考えその物体を見に行こうと自転車を飛ばします。

主人公は、その道中で避難命令が出されバスが止まっているのを知らずにバス停でバスを待つ少女に出会います。
あの〈銀の樹〉は私を殺しにきた、と語る彼女。そんな彼女を後ろに乗せ、主人公は銀の樹に向かって漕ぎ出した・・・

と、あらすじはここまで。
ライトノベル的要素は少々少なめでした。
ちなみに、笑う話じゃないので公共の場所で読んでもだいじょぶですよ(笑

ちょっと余話。
あとがきを読んで愕然。
主人公とヒロイン?の名前が設定されていないのです。
うそーん、な感じですね。いやあ、やられました。文章が巧かったです。

ぜひ読んでみてください。