今日、とても残念な事がありました。
私は神奈川県教育委員会の委員を辞任しました。
皆さん、公私間協議という理不尽な会議がある事を知っていますか?
この公私間協議は、公立の定員枠と私立の定員枠を公立と私立の代表が
話し合って定員を決める制度です。
この制度の根本には、私立の生徒数を確保するという思惑があります。
しかしながら、その思惑通りになっておりません。
私学に行けない生徒がこの不景気の中で増えているからです。
ちなみに2009年度では、2355名もの生徒が、
本来昼間に学びたかったのに、夜間に通っています。
大人の都合で、子どもたちが被害を受けている、
その事を私は許せないのです。
本日、2010年度の公立高校の全日制の定員枠について決議があり、
私は定員を是非見直しをしてほしい、
定員数を2000名以上増やせないかと提案をしました。
また、公私間協議における6(公立):4(私立他)の枠を壊してほしいと、
これは3年間言い続けてきた事です。
著しく困難な状況があった場合はこの6:4を見直すという条項があります。
まさにこの2355名があふれている事実は、
著しく困難な状況ではないかと訴えました。
その訴えに対して、教育長は
『2355名が夜間の定時制に通学するのは問題でなく、
定時制枠があふれた場合のみ著しく困難な状況だ』と退けました。
そして決議され、私だけが反対し賛成多数1:5で可決されました。
子どもを守れない教育委員は、教育委員失格です。
ですから、私は辞めます。
あと1年の任期の中では、これは崩せないと確信しました。
しかし私はあきらめたわけではありません。
これからは、私学の経営者の立場で、
子どもの幸せにならない公私間協議の取り決めをつぶしていこうと思います。
それは自らの学校経営の首を絞める事になりますが、
子どもたちのためにそうしたい。
私の辞任をきっかけに、この理不尽な公私間協議の決定がある事を
ぜひ皆さんに知って頂きたいと思います。