こんにちは、渡邉美樹です。
先日は講演会にお越しいただき、ありがとうございました。
またブログへもたくさんのコメントをいただき、
本当に嬉しく思っています。
今日はお返事をさせてください。
長くなりますので、4回に分けさせていただきます。

(皆さんからのコメントは質問部分を中心に一部省略させていただきました。)



■藤原央子さん

いつもパワフルに動いていらっしゃいますが、
時に気持ちが萎えることはございますか。
もしおありでしたら、
その時はどんな風に対処されていますか。


[渡邉美樹]
気持ちが萎えることは僕にはありません。
なぜかというと、一つは常にリセットをして「無」になるから。
自分を客観的に見られる状態、
心をほうりなげて現状から引き離した状態にするんです。

もう一つは、“こうありたい”“こうなりたい”という
イメージ、夢、ビジョンを広げておくこと。
これが常に自分を後押ししてくれる。

この二つによって、僕は気持が萎えるということはありません。

リセットの方法はひとそれぞれだと思います。
体を動かすことでも、座禅でもなんでもいい。

僕には毎日のリセットと毎月のリセットがあり、
毎日日記を書き、毎月屋久島に行って山に登ることをルーチン化しています。

自分なりの方法を見つけてみてはいかがでしょうか?



■タカさん

当初、漠然と自社ビルを建てたいという思い(夢)で、突っ走ってきましたが、
ここに来て何故ビルが立てたいのかわからなくなってしまいました。

当然収入は欲しい、社員にも稼いで欲しいという思いはありますが、(目標としては年商1億円)
その先が見出せません。
代表としてしっかりした目標・夢が無いと社員にもそれが伝わるような気がして・・
夢を見出すにはどうしたらよいでしょうか。


[渡邉美樹]
何故ビルを建てたいのかわからなくなってきたというのは
ものすごく大きな成長なのではないでしょうか?

自社ビルというのは所詮モノです。
モノは結局消えてしまう、むなしさがある。

僕も高校時代に横浜で一番大きいビルを建てると宣言したことがあります。
それが外食を始めたときには
“ひとりでも多くのお客様にあらゆる出会いとふれあいの場と
安らぎの空間を提供したい”と、出会いや場や空間を
求めるようになりました。

お客様の笑顔を求め始め、社員の笑顔を求め始める……
形でないものは、努力しても努力しても終わらないんです。
終わらない目標を自分の中に見出せたことが自分の中で大きなことでした。

タカさんもモノでないなにかに目覚め始めたということは、
人間として大きな成長をされたのではありませんか?



■MUさん

経営者の方々が社員に自分の思いを伝えるには
「とにかく熱意をもって何度も何度も話すことが大事」と
言われているのをよく耳にします。
渡邉社長は社員に自分の思いを伝えたいと思ったときに、
「話すこと」以外に何か工夫されていることはありますか?


[渡邉美樹]
一番は、書くこと。私は、毎月社員に手書きのメッセージを送っています。
またビデオレターを使って“演じること”もします。

「話すこと」以外、とにかくありとあらゆるコミュニケーション手段を使う。
「話すこと」は、言葉を伝えることではなく、相手に「気」を伝えること。
それを意識したほうがよいと思います。



■ヒデさん

>質疑応答の時間内に、皆さんの質問を受けきれず、昨日お約束通り、このブログを借りてご質問を受け、必ず返答致します。

今のようなポジションに就かれても
なお こういった姿勢を持たれていることを尊敬申し上げます。
全ての人、物に対して常に真摯な姿勢で相対するからこそ、
多くの人の賛同が得られるのだと、渡邊社長の言動を見る度に、そう感じます。


[渡邉美樹]
私の講演会に、高いお金を払っていただき、来ていただいてる……
皆さん全員からの質問にお答えしたかったのですが出来ませんでしたので、
このような形とさせていただきました。
当たり前のことだと思っています。



■TOMOさん

渡邉社長は佐川にて22時間という大変な労働をしておられた様ですが、
この労働時間は労働基準法などには問題にならなかったのでしょうか?


[渡邉美樹]
大変な問題でした。
だからこそ、佐川急便はその後大きな社会問題を引き起こしましたが、
それをきっかけに体質を変えて、今良い会社になっているのだと思います。



■掛布 篤行さん

渡邉美樹さんのお話の中で、数々の気付きを得ましたが、
「自分の欲のコップの大きさを固定し、
あふれた水を他に与える」という
メッセージが心に刺さりました。

人の幸せが自分の幸せ。

自分の為に人を幸せにするという想いに
ものすごく共感できるのですが、
自分のコップの大きさを固定化するために、
美樹さんが心がけていることを、
実体験を踏まえて具体的に教えて
いただけますでしょうか?


[渡邉美樹]
具体的には、自分の分をわきまえるということだと思います。

例えば、自分がいくらお金を持っていても、
ジェット機や、1000万円もするような時計は買わない。
同じお金を使うなら、なにか人の役に立つことなど、
違う使い方があるんじゃないかと思う。

“座って半畳寝て一畳”という言葉がありますが、
一人の人間が使えるものというのは限られています。
昔どこかの大統領の奥さんが、何千足も靴を持っていた。
いつその靴を履くのか。
所詮今日一日は一足しかはけないんですよ。

そう考えると、人間には分というものがあって、
それを守ることが大事。

私も分をわきまえることを常に心がけています。