28章 裏切り
彼は部活で少しでも居場所を確保しようと努力した。
そして、彼は3枚目のボケ役を演じて、部員達に嘲笑される事で何とか居場所を確保していた。
彼はピエロを演じているうちに、思わず「あの人」の事を話してしまった。
部員達は好奇心とヤッカミで彼に色々聞いてきた。その事が彼には嬉しかったのだ。
彼は嫌々隠したがっている様なフリをして、本当はバラして自慢をしていた・・・
彼は文化祭の出展予定表を見た時に、強い衝撃を受けた。
「生物部」の展示が予定されていたのだ!
それまで生物部は殆ど休部状態であったのだが、
ヤツが中心になって文化祭に向けて活動を再開したのだった。
ヤツだけでなく同志やアイツも活動に参加していた。
今まで文化祭の優秀賞は他の文化部の活動が低調なためではあったが、
毎回理学部が受賞していた。
今回は理学部に強力なライバルが出現したのだ。
しかも、理学部々員の何人かが彼に反旗を翻して生物部の活動を始めたのだ。
「ヤツの率いる生物部には負けられない!」彼はそう考えていた・・・