20章 待ち合わせ | こころのリハビリ

20章 待ち合わせ

彼は予定日の5日前に、ハイキングの日程を手紙に書いてあの人へ送った。

日程には雨が降った時を考えて予備日を設けてあった。

そして照れ隠しで、「よろしければ、友達も誘って下さい」と書いていた。

ハイキングの予定日は強い雨であった、彼は待ち合わせの場所へ向かった。

あの人と会ったら、予備日に変更しようと考えていた。



あの人は待ち合わせの場所に現れなかった・・・



彼は絶望していたが「あの人は雨が降っていたので中止にしたのだろう」

と考えて何とかこころの平静を保つ事が出来た。


3日後、あの人から手紙が来た。

何と、彼の手紙がハイキング予定日の翌日に届いたらしい。

あの人の手紙には当日に行けなかった非礼を謝っていた。

もし、ハイキング当日が晴天であったら彼はどうなっていただろうか?


あの人の手紙には「予備日には行けます、一人で行きます」と書いてあった・・・