2章 気になる子 | こころのリハビリ

2章 気になる子

同じ部活動になったのだが、彼は放送同好会にはあまり出席しなかった。

女子は1年から華やかなアナウンスなどをする事が出来たが、

1年男子は地味な下働きばかり手伝わされていた。

また、出席していても活動シフトが違うので、あの人と一緒に仕事をする事は無かった。

全員出席の会合でしかあの人の顔を見ることが出来なかった。

彼は放送同好会に全然魅力を感じなくなっていた。

そして彼は地理部1本で活動することに決めて、放送同好会にはまったく出席しなくなった。

クラスも出身小学校も違うので、あの人との接点は殆ど無くなってしまった・・・


ただ、この出会いによって、彼はあの人を「ちょっと気になる女子」として名前と顔を記憶した。


いままで、彼は女子に対しては事務的事項以外は殆ど話した事がなかった。

彼にとって女子は別次元の存在であった。

しかし、あの人は、彼が初めて「話をしてみたい」と思った女子であった・・・