立ち廻りを学ぶ上で最も大切なことは、剣をはじめとする武器操作の基本…ではありません。武器の操作や基本的な動作そのものは、最も大切というよりも「まずはあって当然=前提」みたいなものですからね。
結局のところ、人(相手役やお客様))との間合い=関係性です。
しかもそれは自在に変化したりするものですから、「こうすれば大丈夫」という答えがありません。
いや、その時々では答えが存在する場合もありますが、流動的にそれすら変化します。

答えの変化するものに対して、答えを求めて稽古する訳ですから、ある意味でとても矛盾しております。
私個人としてはこの矛盾がたまらなく好きで、それが何年やっても変化し続けるのがやめられない原因なのかなと思います。

しかし始めたてのころは、「どこかに答えの存在するもの」と信じて疑わず、ひたすら「上手くいくHow to～」を求めて稽古していました。
で、若いころはそれでいいんです。
若いころから変に哲学的なというか、小難しいことを考えていたら、かえって停滞してしまったんであろうと思います。
最近又、若い人が稽古場に来はじめました。
彼らが自分で理解できるまでは、「答えのあるもの」という前提で、私も若ぶって稽古したいと思います。
清水

矛盾でOKです。