時間泥棒 | 早稲田ドクター日記(旧早稲田MBA日記) ~男芸者のアカデミズムへの挑戦~

早稲田ドクター日記(旧早稲田MBA日記) ~男芸者のアカデミズムへの挑戦~

現在、総合商社で働きながら、アカデミズムへの挑戦のため、早稲田にてMBAを取得後、2009年春より早稲田大学商学研究科博士課程に進学。経営戦略、新市場創造型ビジネス、イノベーション論あたりが研究領域。実践・研究・教育の3つが人生の柱。

水曜日夜は、焼酎、日本酒を呑んで、それからいつものBARで赤ワイン。

今までの人生、ボクのモノマネをする人は二人存在したが、今、それをやってくれているのがバーテンダーのN君だ。

自分のモノマネを見ると言うのは、正直、唖然としてしまうもので、織田裕二の気持ちも少しは理解できる。


N君のモノマネを見ながら、いてもたってもいられなくなったボクは、ボクのモノマネをするN君のモノマネをしてみることにした。

ボクのボクによるボクのためのボクのモノマネは、赤ワインと共にエスカレートしていき、恐ろしいことに途中でそもそも素の自分のキャラを見失ってしまい、自分がどんな人だったかわからなくなってしまうと言う窮地に陥りかけた。

このままでは自分に還れなくなると思ったボクは、
「呑みすぎたんでぇ、今日は帰るんでぇ」
とあくまでモノマネの方の自分のキャラで言い残すと、一目散に家に帰った。



そして翌朝、気づくとベッドで横たわっていた。

時計に目をやると、「9:42」と言う文字が飛び込んできた。


この驚きによって素の自分を取り戻せたことは感謝すべきだが、また先日の新記録樹立の激走が脳裏を走り、全身に緊張が走る。


急いで着替えると、勢いよく外に飛び出した。


しかしである、家を出て時計に目をやると、「7:49」をさしているではないか!!


「あれ、時計まで故障かよ」と思って、携帯電話を取り出すと、そこにも「7:49」の文字。


まだ状況が理解できず、一体、何が起きたのかがわからない。

「時計が狂っているのか?」
「誰かがイタズラでズラしたのか?」
「タイムスリップしてしまったのか?」
「ひょっとしれ、今も夢なんじゃないか?」
などと妄想が膨らみ、そして現実的な解に近づいた。


「"7"と"9"を見間違えたんじゃないか・・・・・・・?」


漠然と時計を見ないで過ごす時間と言うのではなく、真に今、世の中が何時なのかわからない、これはすごく気持ちの悪い感覚である。


「ミステリーに巻き込まれたら、常に原点に戻れ」と言う探偵が言いそうだけど言わなそうな台詞が頭に浮かんだので、とりあえず家に引き返した。そしてベッド脇の時計を見ると、「7:53」だった・・・。



中途半端な出社までの時間、何をしようか迷ったが、とりあえず週間少年マガジンを読むことにした。



2009年で一番、余裕があって充実した朝になった。





時間泥棒と言えば、ミヒャエル・エンデの小説もMOMOだったな。。。