レッサーパンダの風太君、立つ!

風太

連日、紙面を賑わしているレッサーパンダの風太君。

実は立つ事自体はあまり珍しい事ではないそうです。

レッサーパンダは解剖学的に立つ事はあたり前だそうで、旭川動物園のHPでは反論するメッセージが出ているそうだ。

 

そのメッセージには、上の事も書いてありなんともいえないなぁと思うのですが、一つ間違えていることがあるように僕は思う。

レッサーパンダが二足で立つ事は当たり前にできることであったとしても、それを見世物にする事がよくないことだというのは、動物園が動物園を否定している事になるのだと思う。

動物園が動物園である以上、趣味じゃない限りは金を取っているのだからどんな形であれ、お客さんを集めるのは当たり前の事だと思う。

例えば、レッサーパンダ無理矢理調教し立たせているのであれば問題だと思う。

しかし、この不自然な自然の折の中で育てられ餌を与えられて暮らしている状況の中、身に付けた行動であるのだからそれを見世物にするなというのはどうなのだろうか。

そういうことを言いだせば、アシカのショーイルカのショーシャチのショーも何もかもだめになる。

あっちは調教して餌をやり無理矢理やらしているのだからすぐに辞めさせるべきだ

 

旭川動物園は去年の7月8月の入場者数は上野動物園を超えたらしいので、人気を妬んでの事ではないだろうが、そう言われても仕方がない。

風太君は元々木登りが苦手だったらしく、木登りをしない代わりに立つようになったとも言われている。

もしそうであるならば、自発的に立つ事を覚え、やっているのだからそれをとやかく言うのは誰が見てもおかしいのは明らか。

プロの側から見てお客さんに短絡的に『受けること』をやってもいいのでしょうか?

と言っている。

しかし、どんな形であれ、『受けないこと』をやるのはプロとしていいのだろうか?とも思う。

もちろん『受けること』だけをやるのがいいとは思わない。

『受ける』為に動物を犠牲にするのもよくないと思う。

しかし自然発生的にできたものだし、旭川さんも『二本足で立つのは当たり前』と言っているのだからわざわざメッセージを出す必要がないと思う。

 

もしこのブームによりレッサーパンダを飼う人が増えたのならばそれは問題だと思う。

また蛇やイグアナなどのブーム後の悲惨な状況を見ることになるのだろうと思うと気が重たくなる。

だが、レッサーパンダを買うなんて誰も思わないだろうし、これが望まざるブームであってもいまさら止められやしない。

タマちゃんなどのブームと一緒で、時間が過ぎればみな忘れる事だろうし、ね。

 

だけどプロと言う旭川動物園は本当のプロを知らないのだろう。

プロである以上、金に見合った見世物を見せるのが当然で、それに相反するようなメッセージを出すと言う行為は少し違う気がする。

しかし、そのメッセージを全否定する気はない。

このメッセージもあながち間違いではないし、それに来年の今頃にはまた違うブームが来ているだろうし。

でもそれをいま諌めるのはお門違いだという事だけはわかって欲しい。

旭川動物園様、よろしくお願いします。