視界が開けてくる。

 そして、「それら」が見えた。

「ねえ、テル、何なの、これ。」

 アキラが一句一句はっきりと問いかけてきた。おそらく答えは期待してないだろう。アキラに向けてた目線をもう一度「それら」に戻す。

 いったい何なんだ、この歪な光景は。目の前にある光景がただ、ただ信じられなかった。

「・・・・・・」

 無言でアキラが指差す。そして・・・


~燃えてしまえ~


「ッ?!」

 頭がっ?!視界が揺らぐ そして・・・shat




私はここに住んでいた。

そう、すぐ奥には崖があり、川が流れている。

決して穏やかではないがここが好きだった。

なぜなら毎日きれいな「お花」が咲いているから。

真っ白な「お花」、あたり一面に広がっている。


私はいつも「イエ」に住んでいた。

「イエ」を私は毎日毎日材料を採ってきては大きくしていった。

そうしないと私は胸が苦しくてしかたがなかった。

だから、あいつが来たとき、私は許さなかった。

許すことなどできるわけがなかったのだ。

ここは私と、「イエ」と、「~~」だけが許される場所なのだ。

私にとってここは聖地。

これは唯一無二の存在。

だから・・・


「燃えてしまえ」




「起きなさい、テル。」

「?!ぐあっ!!」

 背中が!俺は飛び起きた。そして目の前にはニコニコ顔のアキラ・・・

「おい、またお前か!」

「あら?せっかく起こしてあげたのに、その態度は何よ?大いに私に感謝しなさい。」

 くっそ、またなんか変なスイッチ入りやがって。大いに恨んでやる!

 明が顔を崩さず口を開く。

「ところで、また、何か観たの?」

 俺は口を開く気はない。絶対お前にだけは言わねえ!

 そして明の後ろに目を向ける。そこには時間帯こそ違い、今は月明かりで照らされているが、「観た」のと同じと思われる光景が広がっていた。

                                                        To be continued・・・