④
視界が開けてくる。
そして、「それら」が見えた。
「ねえ、テル、何なの、これ。」
アキラが一句一句はっきりと問いかけてきた。おそらく答えは期待してないだろう。アキラに向けてた目線をもう一度「それら」に戻す。
いったい何なんだ、この歪な光景は。目の前にある光景がただ、ただ信じられなかった。
「・・・・・・」
無言でアキラが指差す。そして・・・
~燃えてしまえ~
「ッ?!」
頭がっ?!視界が揺らぐ そして・・・shat
私はここに住んでいた。
そう、すぐ奥には崖があり、川が流れている。
決して穏やかではないがここが好きだった。
なぜなら毎日きれいな「お花」が咲いているから。
真っ白な「お花」、あたり一面に広がっている。
私はいつも「イエ」に住んでいた。
「イエ」を私は毎日毎日材料を採ってきては大きくしていった。
そうしないと私は胸が苦しくてしかたがなかった。
だから、あいつが来たとき、私は許さなかった。
許すことなどできるわけがなかったのだ。
ここは私と、「イエ」と、「~~」だけが許される場所なのだ。
私にとってここは聖地。
これは唯一無二の存在。
だから・・・
「燃えてしまえ」
「起きなさい、テル。」
「?!ぐあっ!!」
背中が!俺は飛び起きた。そして目の前にはニコニコ顔のアキラ・・・
「おい、またお前か!」
「あら?せっかく起こしてあげたのに、その態度は何よ?大いに私に感謝しなさい。」
くっそ、またなんか変なスイッチ入りやがって。大いに恨んでやる!
明が顔を崩さず口を開く。
「ところで、また、何か観たの?」
俺は口を開く気はない。絶対お前にだけは言わねえ!
そして明の後ろに目を向ける。そこには時間帯こそ違い、今は月明かりで照らされているが、「観た」のと同じと思われる光景が広がっていた。
To be continued・・・