総理の読み間違え
麻生太郎首相は15日の全国戦没者追悼式の式辞の中で
「国際平和を誠実に希求(ききゅう)する国家として全力を尽くす」という文言を
「国際平和を誠実に『ききょう』する」と読み間違えた。
この読み間違えは、ちょっと腹が立ちますね。
●chのカキコをみても、まだ気づいている人がいないようですが(1時現在)、「国際平和を誠実に希求」って部分は、憲法九条を引用したものです。
憲法九条については、改憲・加憲を主張する人たちがいて、それも貴重な見識だとは思います。
しかし、麻生総理のこの度の読み間違えをみると、いままで、ろくに憲法を読んだことがないのではないか、と疑念を持ってしまいます。
全国戦没者追悼式が行われた日に、憲法前文や九条を読むと、また感慨深いものがあります。
日付変わって昨日放送された「硫黄島からの手紙」、昨年放送された「東京大空襲」(堀北真希さん主演)など、戦争映画・ドラマが数多くあります。
戦争の悲惨さを理解したら、憲法前文や九条を読んで、平和憲法の文言に込められた思いを噛みしめて貰いたいです。
【追記】 憲法前文の「平和」に関する部分と、第九条
前文 「日本国民は・・・政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し・・・、この憲法を確定する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」
第九条 「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」