使いっぱのつぶやき | ホタル舞う夜の空

使いっぱのつぶやき


ある時、数少ないコンタクトのある日本の大学の先生からお願い事をされた。

〇〇という人の△△という本(学術論文)を入手したいので、購入して送ってください。


めんどくさいなあああああああ。


しかし、大先生(?)の依頼を断れるはずもなく、、、
インターネットで検索(Zack!)、即、発注(fertig!)
するつもりだったら、
ありゃま、出版社で在庫なしですか。

すみません、「在庫なし」でした
この手のマニアックな論文は在庫が切れた時点で追刷しないので、入手はムリですね

へへ、ザンネンでした



すると大先生、


いやいや、そこを何とか、ぜひとも読みたい文献なので、コピーして送ってください


なにーーーーーーー?!

コピーって、つまり全コピーってことでしょ?

200ページくらいある文献の全コピー!

あたしだってヒマをもてあましてるわけじゃないのよ

きぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ(怒)

大体あたしは、あんたの学生じゃないのよーーーーーーーーー

(大先生の学生さんたち、ごめんなさい)




かと言って無視するわけにもいかず。

でもあまりの忙しさに図書館に行って全コピーする時間が取れずに(ええ、ええ、言い訳ですとも)
数週間、ほったらかしていた。


ほったからしていると、自分の中でプレッシャーだけがどんどん膨らみ、そのうち良心の呵責に耐え切れなくのが小心者の小心者たる所以であり、、、


コピーしたさ、大学図書館で。

かなりイライラモードで、
1ページずつ、
ページをめくってはコピーボタンを押し。


東京で働いていた時にもさんざんコピーを取ったので、コピー機の扱いには慣れている。

クライアントから借りてきた資料を全コピーしたりするのは下っ端の役目だったし、
打ち合わせ前夜、終電の時間が迫る中、時計とにらめっこしながら、ようやく出来上がった30ページはある分厚い報告書を人数分コピーして仮留めするのは日常のことだった。


大学図書館なんて古いタイプのコピー機しかない。
仕事で使っていたのとちょうど同じようなモデル(古っ)。
コピーがface upで出てきて上に積み重なるタイプ。
本のはじめからコピーしていくと、ページの順番がひっくり返る。

こういう時はね、後ろからコピーするんだよ。


こら!そこのドイツ人学生、
コピーの順番を前から並べ替えるために作業机を占領するなっての
私だってコピーのページの確認したいんだから

ここ、ちょっといい?


君、その本もうコピーし終わったの?早いねえ


当たり前だよ
コピーみたいな下らない作業に時間なんか掛けてられるかってーの

下らない作業をとっとと片付けて、楽しい作業をする時間を確保するのさ
私はずっと、そうやって働いてきたんだよ

そうするとね、その速さを買われて、益々下らない作業が次々と舞い込んでくるのが世の常なのさっ!!

くぅ、会社時代を思い出しちまったぜ


さてさて、さんざん放置した挙句に、あっという間にコピーした文献。

ついでだから製本にも出してやったさ。





この色は、心の叫びです。
実際に発信された言葉ではありません。

・・・と、思う。