確かにユキは
一人ぼっちで雪宿りをしているときよりも
寂しくありませんでした
ユキはポロポロと涙をこぼして言いました
「フユちゃんと仲良しになりたい」
その先の言葉は
言えませんでした
ユキはこう思っていたのです
“フユちゃんは
きっといつか
いなくなっちゃう!”
ユキはフユちゃんが溶けていなくなってしまうことが怖かったのです
その時
空から雪が降ってきました
二人は
雪宿りをしました
フユちゃんは言います
「今日はお日さまがいなくなっちゃったね」
「うん」
「寂しい?」
「少しだけ」
「お日さまがいないとき、一緒にお日さまの話をしよう」
「どうして?」
「一人より、二人のほうが、たくさんお日さまのこと、話せるもの。お日さまの話をいっぱいしよう。もっともっと、お日さまのこと好きになろう」