☆レポート『オ-ガニックコットンにおけるフェアトレ-ド』 | 環☆ 〇 waiwai life 〇 ~第2章~ 新生活スタート:選択

環☆ 〇 waiwai life 〇 ~第2章~ 新生活スタート:選択

ハワイ語で"wai"とは豊かな"水"。
その水が溢れる"海"を"waiwai"。
海とは"豊かな恵"の意。

2008年9月24日 水曜日 

BioFach JapanオーガニックEXPO
&ナチュラルEXPO2008で開催された
「オーガニックコットンにおけるフェアトレード」セミナーに
参加してきました。


BioFach Japan(ビオファ ジャパン) オーガニックEXPO 2008年9月24日-26日 東京ビッグサイトにて開催 ふきだし




ふきだし


まず、フェアトレード・リソースセンター 北澤 肯氏 が、
フェアトレードの現状と今後の展望についてを
わかりやすく、お話し頂きました。


北澤氏は、最近話題の映画『おいしいコーヒーの真実』
はじめて日本に紹介した方でもあります。

海外のWEBサイトで、この映画を発見し、
ぜひ、日本にも紹介して、多くの方にフェアトレードを普及したいと、
映画配給会社を探されたそうです。


ふきだし


まず、フェアトレードの意味についてですが、一般に浸透しつつある、
「公正な取引」については、近江商人の商道徳の真髄に似ているそうです。




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商いの心「三方よし」

売り手よし買い手よし世間よし


▲商取引においては、
当事者の売り手と買い手だけでなく、
その取引が社会全体の幸福につながるものでなければならないとう意味での、
売り手よし、買い手よし、世間よしという「三方よし」の理念は、
近江商人の経営理念に由来する。


参考資料:「三方よし」より

http://www.shigaplaza.or.jp/sanpou/ethos/source.html

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ただ闇雲に、資金援助をすることと違い、
フェアトレードとは、働くことの対価としてお金を得ることで、
彼らの誇りや自信へとつながるシステムです。





つづけて、日本のフェアトレードの商品や現状、
世界の現状についてをご紹介いただきました。


そして、今回のテーマである「オーガニックコットン」について・・・

コットン栽培は、農薬を使う量が一番多く、生産者の人的被害が多く、
貧しい国では、生産時期には多くの子供たちが働き手となります。
また、大国アメリカの綿花農家は政府からの資金援助等により
大量生産で安価なコットンをつくっているため、
世界市場全体のコットンが低くなり、
貧しい国々の綿花農家の自殺者が多発されている現状があるそうです。





フェアトレードについては、ヨーロッパやアメリカで既に広く浸透し、
スーパーや専門店はもちろん、日本でいうキヨスク的なスタンドでも、
フェアトレード商品がわかるように陳列されていて自由に選べたり、
「フェアトレード・スクール」や「フェアトレード・タウン」等で、
子供のころからの日常的な教育や、活発な取り組みにより支えられいるようです。

また、日本に関しては、遅れているものの、
若い大学生からの支持や、ベンチャービジネスとして活動を広めつつあるようです。





個人的には、これからの日本のフェアトレードの発展が楽しみです♪


余談ですが・・・私がフェアトレードを知った切っ掛けは、3~4年前の
エコロジーオンライン の「普通の人のエコロジー」という第一回目の講座で、
北澤 肯氏と初めてお会いしたことでした。

その講座で出会った仲間とは、ずっと懇親を深め、
私にとっては、心強い仲間であります。
私以外の皆さんは、どんどん活動を広げていかれていて、
まだまだ何物でもない私ですが、常に励みであり、
支えでもある有難い存在です。

コウさん、皆さん、これからも幅広くご活躍くださいねっ!
心より応援しております☆





【北澤 肯氏】
2001年よりカンボジアで保健プロジェクトに関わる。
2003年より国際フェアトレード認証機関に勤める。
2006年にフェアトレード・リソースセンターを立ち上げる。
同年、自転車を使ったエコな広告媒体「アド*バイク」で起業。
児童労働ネットワーク運営委員、三宅島エコ・ライド実行委員会代表、
HIVと人権・情報センター事務局員を兼任。他ライター、翻訳。
エコでソーシャルなプロデュースを手がける。

■フェアトレード・リソースセンター 北澤 肯氏

http://www.ftrc-jp.org/

ブログ

http://ad-bike.jugem.jp/



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現在、私たちは、食品偽装問題等でオーガニックな食品を選んで
口にしている方が多くなり、需要も膨らみつつありますが、
私たちの暮らしにかかせない布についても、少しづつ、オーガニックコットンの
製品の取り扱いも増えているようですね。


朝、起きて顔を洗って、手にするオーガニックコットンの
柔らかであたたかな風合いを取り入れたり、
私たちの一日の3分の2は、身体にまとっているお布団を
オーガニックコットンにして、自分の身体を労りつつ、
そんなオーガニックコットンの生産者の方々の生活も
安定できるお手伝いが出来たら、地球ごと幸せになるのかもしれませんね。



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引き続き・・・
この日本のオーガニックコットンを第一人者の一人である
日本オーガニックコットン流通機構(NOC)代表 宮崎道男氏 による、
フェアトレードのによるオーガニックコットンについての現状を
スイスREMEI社の活動状況を事例にご紹介くださいました。
(2年前に私が個人的に宮崎氏とお話したレポートも追記してあります)




このオーガニックコットンとは、
3年以上農薬や化学肥料を使っていない土壌で、
自然のサイクルに逆らわずに栽培されたコットンです。


1990年代、アメリカ、ロサンゼルスで広告宣伝の仕事をしていた宮崎さんが、
日本にいる友人にオーガニックコットンの調査を頼まれたことから始まり、
この農薬も化学肥料も使わないでていねいに育てたられたコットンを
製品の加工でも化学薬品は使わないという拘りを続けてこられました。



そして、広尾の大手病院の化学物質過敏症 の専門病棟内のすべての布製品
(病室内の医師や看護師の白衣~寝具、タオル等)を
すべてNOCのオーガニックコットンを使用したところ、
クリーンレベルの数値が大きく下がったそうです。

ですが、近年、オーガニックコットンがもてはやされてくると、
偽物が流通してきたことを危惧して、NOC流通機構を立ち上げられました。


ふきだし

NOCの3つの理念では、
●NO-CHEMICAL(化学農薬を使わない
●NO-BLEACH(学処理をしない)、
●NO-SWEAT(摂取しないフェアトレード)があります。


最後のSWEATという言葉には、「汗」という意味が一般的ですが
「搾取する」というもう一つの意味があります。
NO-SWEAT、つまり、コットン農家から、生産の喜び、働く楽しさ、
そして彼らの生活を、「搾取しない
ということなのです。


そのため、NOCのグループ企業のパノコさんは、
インドやアフリカ、ペルーなどを中心に貧困問題を抱えた地域から輸入し、
それも綿花相場最高値の20~50%も高く、毎年継続して買われているようです。





さて、 スイスREMEI社 についてですが、
REMEI社はインドやタンザニアでオーガニックコットンを生産する農家を支援し、

フェアトレードにより、スイス生協にオーガニックコットン製品を供給している会社です。
1990年代初頭までは普通のコットン製品を扱う衣料メーカーでしたが、
ヨーロッパではオーガニック食品が人気を集めだし、
REME社もオーガニックコットンの存在に気づき、
自分たちが扱う製品がどのような過程で作られているのかを改めて考えさせられたそうです。
そして少しずつオーガニックコットンによる衣類の生産をはじめました。
農業者を支援する為に、生産されたコットンの買い取りを保証したり、
農薬を使わないでコットンを栽培する方法を1から教えたそうです。
そうして現在では年間、1千万円にもなるフェアトレードの認証も取り、
現地に学校や医療施設を提供するなど、
業績を伸ばしながら現地社会に多大なる貢献をしています。






育てた人や、それを使う人のことを常に想ってモノをつくる。


宮崎さんが続けてこられたこと、広がった信頼という
ブランドこそが、オーガニックコットンの真髄なのでしょう。







いろいろな貴重な写真などでわかりやすく、解説してくださいました。
まだまだ、私には勉強することがたくさんありますが、
とても、有意義な時間を過ごせました。
ありがとうございます!







■日本オーガニック流通機構 宮崎 道男氏

http://www.noc-cotton.org/

パノコトレーディング

http://www.panoco.jp/

宮崎道男のインドレポート04年11月
http://www.plantia.co.jp/organic/indiareport.html



以上、長くなりましたが、
私の勉強を兼ねたレポートでした。