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 一言で言うと、この映画は愛なき世界の物語だろう。


 登場人物はあなたの身の回りにも居そうな、ごく普通の人々。それを淡々とリアルに描こうとしている。残念ながら全体的に芝居が臭いから、芝居が硬いからぎこちなく感じる。


 寂しさから出会い系で出会いを求め、心の喪失感を埋めようとしても、強がってバカにしたりバカにされたと思い込んだり、基本的に人間は自己中心だから、自分の思い通りにならないと頭にきて苛立ち、可愛さ余って憎さ百倍。愛情は一瞬にして憎しみに変わる。(どっかで聞いたセリフだな)


 自分だけよければいい、思いやりのない人間は、誰でも悪人になる。悪意をコントロールするのは意外と難しい。これを書いている自分だっていつ殺人者になるかもしれない。そこが人間の怖いところ。人間は誰だって天使にも悪魔にもなれるほど自由だから。


 物語の後半、娘を殺され、復讐しようとスパナで殴りかかる父親が語る独白がこの物語のテーマを全て語っている。父親は結局殴る事はできない。殴らない勇気、自分が悪人にならない勇気を表現していたのかもしれない。


 犯人である男はラスト意外な行動をとる。孤独な人間の間違った愛情表現なのかもしれない。