さて、米韓FTA発効から一年、この期間で対米輸出額は1.4%増、貿易黒字額は39.1%増額しています。特に自動車部品は10.9%、石油製品は29.3%増ですか。生産財輸出はかつての日本の十八番でしたが、韓国に移行しています。農産物輸入は16.8%減でこれは不作によるとの事です。韓国はTPPへの参加予定はありませんが、既にSDI条項を呑んだ上での今回のFTAです。日本のTPP交渉参加表明が本日、総理からありますけど、そもそも、日本の貿易構造自体が加工貿易国としては老朽化しています。脱貿易立国として別に関税・非関税障壁が日本の輸出を妨げていると言う事は流石にどこまで言えますか? 輸入に関しても、資源・食糧などが六割ですか、対米輸入は今後、シェールガス、シェールオイルが重きを占めるようになります。TPP参加による経済効果は3.2兆円って。日本のGDPの0.5%位ですね。これは十年なら誤差の範囲とTPP参加表明をした民主党政権相手に野党が糾弾していましたが、それでもTPPは後から参加表明をしたカナダやメキシコに遅れて、バスに乗り遅れて参加する事になります。日本が交渉に付くのは九月からになります。理屈から言えば、原加盟国が一番有利な条件での経済連携協定になる筈ですけど、米国連邦議会のs承認が必要で三ヶ月のタイムラグとなります。他の加盟国の意向は障害にならないのでしょうか。この米韓FTAは90%超が非関税品目になります。TPPに関しては97%、米と砂糖の関税を守るのが精々ですね。このTPPに関しては二十以上の部会があり、それもまた加盟国共有の基準になります。この統一基準、どこまで国民生活に直結する事になるのか、全貌は未だ分かりません。その議論に関しては、四年間の守秘義務が課せられています。まあこの参加交渉、日本が主導権を持つ事は間違ってもあり得ないだけに、日本にとって不利なら撤収、とも行かないでしょう。次の参院選はTPPと言うブラックボックスの事後承認を求める選挙になります。農作物の貿易自由化だけが先行しているのですけど、その全体像を理解するのは加盟後になりますね。