オーストラリアのメルボルンにて世界体操選手権が行われています。
男子個人総合には日本から2人、富田洋之選手と水鳥寿思選手の2選手がエントリー
見事に予選を1位、2位で通過
そして今日行われた決勝にて見事に1・2フィニッシュ!!!
特に富田選手は2位以下の選手(水鳥選手)に1点以上の差をつける完勝。
まさに圧巻の強さを世界に見せ付けてくれました。
かつては王国と言われた日本体操界
しかしかつての栄光は失われ、混迷の時代を迎えてしまいます。
アトランタ五輪では10位と低迷、復活を賭けたシドニー五輪でも後一歩まで詰め寄るものの4位に沈むなど、日本体操界の苦悩は続きました。
しかし地道な強化を重ね続け、見事にアテネ五輪では男子団体で栄光の復活を告げる金メダルを獲得。
私もテレビでその演技を手に汗を握りながら見守っていたのですが、何回ハイライトでみても富田選手の鉄棒の演技での着地の瞬間に鳥肌が立ちます。
そして迎えた世界選手権
アテネ金メダルの日本の選手であるエースの富田選手には多くの注目が集まりました。
しかしそんな注目の中で、多くの選手が失敗を重ねる中で、全ての演技を手堅くまとめ、特に得意の平行棒では世界の強豪を寄せ付けない完璧な演技をこなし、前評判通りの大活躍
特に水鳥選手を含め前の3選手が連続で失敗していたあん馬の演技では精神的な強さを見せ付けてくれました。
一方で、あん馬で大きな失敗をしてしまったのにも関わらず、跳馬で高得点をマークし、2位にまで追い上げた水鳥選手も立派でした。
アテネ五輪後の体操界の騒動(→10.0が消える Part1 Part2 ) により、演技規定がまた少し変更され、多くの選手が苦戦する中、比較的にスムーズに対応した成果が大きく出たということでしょうか。
※ 詳しくは0.4点の加点が追加された。つまり今まで10.0の演技価値点だった演技が9.6点の評価となり、演技価値点を10.0点にするためには、0.4点分の演技を追加する必要が出てきた。
※2 演技価値点については→ 「10.0が消える Part1」
ちょっと気が早いかも知れませんが北京五輪でも活躍が期待できそうです。
しかし喜んでばかりもいられません。今回の世界選手権は多くの国が北京に向けて若手主体の選手団を送り出してきました。
また、中国の楊威選手やアメリカのポール・ハム選手などの有力選手はエントリーしていませんでした。
本番はあくまで3年後の北京五輪
日本選手もこれまでと同様に順調な強化に努めていってほしいものです。
といってもまだまだ先の話ですね。
とりあえずは、この後行われる種目別に期待したいと思います。