Google急上昇ワードランキング・クチコミプロモーション中止。[2/11追記]
テーマ:マーケティングここ最近ブログ界でやけに話題になってた「Google急上昇ワードランキング」のブログパーツですが、
Google自身のガイドラインに引っかかってたということで、中止になるとのこと。
・「Google のマーケティング活動について 」-Google Japan Blog
今回、そのプロモーション活動の一部でブログを活用したことが、Google のサーチに関するガイドラインに違反することが判明し、このプロモーションに関しては中止しました。ご迷惑をかけた関係者各位とユーザーの皆さまにお詫びするとともに、再発防止に向けて、透明性の高いコミュニケーションに努めてまいります。
アメリカでは、ブロガーに報酬・謝礼を払ってクチコミをしてもらう「PayPerPost」に対して
マーケティングの手法としても、検索エンジン対策としてもかなり批判的な見方をされてるようですが、
日本ではけっこう当り前のようにまかり通ってました。
で、Google JapanさんもCyberBuzzさんと組んで、
今回のブログパーツのクチコミプロモーションを実施したそうです。
それが、海外向けのメディアでかなり厳しい論調で伝えられましたね。
まずはこれ。
・「Google Japan Buys Dirty Pay-Per-Post Links 」-Asiajin
“Dirty”とまで書かれてます。
この記事を受けて、TechCrunchも報道。
・「Pay Per Post: Google Uses Every Trick To Beat Yahoo In Japan 」-TechCrunch (本家)
・「Yahooからの市場奪取に向けて手段を選ばぬGoogle、PayPerPostキャンペーンを採用 」-TechCrunch Japan
Google(Japan)はブロガーの記事に対して対価を支払うPayPerPostを行っていることを明らかにした。PayPerPostはTechCrunchでも評判の悪いマーケティングツールだ。
(中略)日本のブログ界では今、Googleが東京に拠点をおくインターネットマーケティング会社のCyberbuzzによるキーワード機能に関するPayPerPostキャンペーンを採用したことに注目が集まっている。
(中略)Googleは比較的最近に米国においてPayPerPostを行うブログに対して、厳しい措置を採っており、今回のキャンペーンは興味深い。PayPerPostのコンセプト自体は日本でのシェア向上に役立つと考えているのだろう(尚、日本では米国におけるほどPayPerPostに対する風当たりは強くない)。
そして結局、冒頭のGoogleの発表のように、ブロガークチコミプロモーションが中止になったようです。
ただ、Google Japanの発表は、
「再発防止に向けて、透明性の高いコミュニケーションに努めてまいります。」
と言ってる割には、どのプロモーションがどのような理由でGoogleのガイドラインに抵触したのか、
全く書かれておらず、透明性が感じられませんね。
海外での報道などを見て想像はできるかもしれませんが、私は以下のニュースを見てやっと腑に落ちました。
・「Google、自社製ブログパーツのブログ口コミ中止 「検索ポリシー違反」 」-ITmedia News
ブロガーに報酬を支払って「Google急上昇ワードランキング」の記事を書いてもらっていたマーケティングが中止。「Googleの検索ポリシーに反していたことが分かったため」と説明している。
CyberBuzzからも何かしら発表があるんでしょうかね?
PayPerPostという手法の是非については、個人的には今より厳しいガイドラインが必要だと考えています。
以前私も書いたように、クチコミプロモーションに参加するブロガーが爆発的に増えてきている現状では、
モラルやリテラシーなどの浸透が追いついていないと感じているからです。
・「美容・コスメ系ブロガー&読者必読のゼミナール。 」
一般の方の中から、αブロガーやパワーブロガーと言われる方々が育ってきて、ユーザー代表としてモニターになったりブロガーイベントに出席したりして謝礼をもらうセミプロ化していて、正しい知識やメディアリテラシーの普及・浸透が追いつかない、または不可能なケースが多くなっています。正直に言って、
美容・コスメ系ブロガーさんたちが企業から謝礼などをもらって書いているクチコミ記事を見ていると、
中にはかなり胡散臭い(ニセ科学系や、著作権や商標侵害、薬事法上の疑いがある)企業のものが
多数見られます。
もちろん良い商品の情報をキチンと伝えているブログエントリーも多いのですが、
善し悪しの判断をできないorしないままに書いているものもかなりあると感じます。
※2/11 2:20 追記3;
本来は、ブロガー(ユーザー)に善悪の判断力を求めるよりも先に、
まずは広告主や代理店、プロモーション会社などが高いモラルで活動すべきなんでしょうが、
現実にはルールを守る企業ばかりではなく、モラルの低い企業・人たちも多いわけで。
どうしてもブロガー、ユーザー側にもメディアとしての自覚や責任、リテラシーが必要とされるでしょう。
(追記ここまで)
上記のエントリーでも引用させていただきましたが、
アジャイルメディア・ネットワーク(Agile Media Network) 社長の徳力さんの以下の言葉も、
至言だと思いつつも、全てのブロガーがこれを体現するのはまだまだ理想だとも思います。
・「本日より、AMNの代表取締役社長をさせて頂くことになりました。 」-tokuriki.com
「ブロガー」というキーワードは、私自身にとっては「情報発信をする自律する利用者」というイメージで、非常に重要なキーワードだと思っており。そんな現状では、日本でもPayPerPostに参加するブロガーは、
強制的に検索結果から締め出すくらいのことはやってもいいんじゃないかと思ってもいます。
今回の失敗をバネにして、Google Japanさんが率先してやったりしないかな。
ともかく、何かしらの議論が起こって欲しいし、具体的なアクションも起こして欲しい。
いずれにしても、
私が以前のエントリー・「マーケターが顧客と対話・共創することについて考えた。 」にも書いたように、
日本の企業もお土産をバラまいたり華やかなパーティーでブロガーを呼び込むだけじゃなく、
ブロガーも報酬や謝礼や土産をもらった企業は何でも提灯記事ばかり書くだけじゃなく、
もっと対等な関係での双方向の対話ができるようになっていかなきゃダメなんじゃないかと思います。
これは、マーケティングに携わる人たちが率先して意識を大転換しなければいけないことだけど、
そういう意識変革を強制的に起こさせるような影響力をGoogleは持ってるわけで、
Google日本法人さんには思い切って取り組んで欲しいところ。これから期待します。
ところで、「PayPerPal」で検索したら、smashmediaの河野さん のこんなエントリーが上位に出てきました。
1年以上前のもの。
・「PayPerPostサービスの終焉 」-smashmedia
TechCrunchはこれまでもこの手のPPP(PayPerPost)に関して、「こういうビジネスが出てくるのはわかってたし、ある種必然だけど絶対にブログ界にとって良くない」と常に批判していて、ぼくも極東の彼方から同じように批判してきたんだけど、この問題は広告とかメディアについて考えるすごく良いきっかけになっている(その意味では多少の感謝もしている)。今さらながら、1年以上前にこういう提言をしてたのは凄いですね。
「ブログは個人メディア」とか言う人がいるけれど、そもそもメディアがメディアであるためにはいくつもの約束がある。これは「べき」論や理想論かもしれないし、既存のマスメディアが守れているとも思えないけど、でもテレビ局や新聞社が守れていないからこそ、カウンターカルチャーであるブログが同じことをやっていてはいけないとぼくは思う。メディアを自称するならね。
(中略)つまりこの問題の解決は「彼らが儲からなくする」しかないのです。そういう意味でも検索エンジンの順位を下げるというのはとても現実的かつ有効な対策で、(中略)ま、日本はまだですけどね。
まったく同感です。
徳力さんたちが中心になってこれから動き出す
「WOMマーケティング協議会(The Word of Mouth Japan Marketing Association) 」は、
今後どのような活動や発言をし、影響力を発揮していくでしょうね。
注目したいところです。
※2/11 0:45 追記1;
あくまでも直感的なことですが、
日本でPayPerPostが当たり前のように普及していて、
クライアント側もブロガー側も半ば乱立・乱用していると思えるほどになっているのは、
日本人のメディアリテラシーとも関係があるような気がします。
メディアリテラシーについては、また改めて考えてみたい。
※2/11 1:00 追記2;
今回のGoogle Japanのプロモーションがどのように問題視されアメリカに伝わった
時系列でルートをとてもわかりやすくまとめてらっしゃるブログがありました。
・「Google がブロガーにお金を払って広告記事を書かかせていたが実はそれは Google のポリシーに反する 」-たつをの ChangeLog
私がここで挙げたAsiajinの前に、ネタフルさんの記事があったそうです。
また、TechCrunchからGoogleのMutt Cutts氏に伝わり、日本のGoogle Japanに問い合わせがあったと。
TechCrunchの情報がGoogleのMutt Cutts氏まで伝わるには、twitterが使われてたそうな。
現代っぽい情報の流れですなぁ。







1 ■ブログパーツの件は、
僕も知らず知らずブログの話題として取り上げていましたが、こういうことがあったんですね。
そもそも、プロモーションを実施する以前に、わからなかったのでしょうか。
目先の真新しさに囚われて一気に普及して、痛い目をみてさーっと引くというのが最近のブームのパターンではありますよね。
日本では携帯にしてもなんにしても、ガイダンスの普及が後手後手になってる気がします。
あと、ブログが既存メディアに対する「カウンターカルチャー」という表現が面白いなと思いました。