9月3日(木)は、はじめて訪れる上野ストアハウスさんにて、『天国の脚本家 冴嶋コーキ~私の脚本で、もう一度人生をやり直してみませんか~』の初日を観劇。

 

 応援している元・AKB48チームBの平嶋夏海さん、事務所移籍後の初の舞台で、楽しみにしていました。

 物語は、天国にある人生図書館。映画『天の茶助(SABU監督)』のように、私たちの人生は、魂が天に住む脚本家たちが書いたシナリオを選んで、この世に転生してきているというコンセプトに基づいたストーリー。
 同じ魂を根源とする人々が、1954年と2030年、ふたつの異なる物語の間を、ときに絡み合いながら重層的に展開されていきます。

 映画『天の茶助』とコンセプトが決定的に異なるのが、“魂レベル”。
 魂は繰り返し色々な人生を生きて、学び、成長していきます。

 原水爆と原発、原子力がテーマに据えられており、本作の原案&プロデューサーを手がける林清さんが、「10年前に自分の人生で、もっとも辛く哀しい出来事の中から生まれた物語。」とパンフレットに作品のご紹介をされており、また4月に観劇した衝撃作『殺人鬼フジコの衝動』も手がけられている方なので、終始イタくてツラいお話しかと覚悟していましたが、ミュージカル風な演出など、楽しめる舞台にもなっていました。

 そして、5月の『ゴジのラ』でのヒロイン以来、再会した平嶋夏海さん。

 

 本作では、主人公・冴嶋コーキ(大和孔太さん)の秘書・鈴役でのご出演。
 まず、雰囲気が“カワイイ”から“美人”になりましたね。
 セリフの抑揚、表情の創りも含めて、抜群の表現力は、さらに磨きがかかっています。
瞳に、より力強さが出た印象を受けました。
 ミュージカル調のダンスも、とっても素敵でした。
 カーテンコールでの心からの楽しそうな笑顔に、なっちゃん(平嶋夏海さん)には、舞台が似合うし、やっぱり“舞台の申し子”なんだなぁ…と嬉しく想いました。

 そして、主人公・冴嶋コーキ役の大和孔太さんは、本作が舞台初出演にして初座長。
 人生はじめての初日Wカーテンコールに、上杉&ホセ役の柏木佑介さんに隣で囁かれながら「凄くドキドキしていて、何を話して良いのか分からないのですが、素晴らしいキャストに支えられて、ここまで来ることができました。ありがとう。僕たちも頑張りますので、また劇場に脚を運んでいただけたら嬉しいです。」とご挨拶をされるのが、初々しいです。
 柔らかな人柄と雰囲気のあるお芝居でした。

 

 他にも、上杉の妻&リサ役の渡辺瞳さんのお芝居が、強く印象に残りました。
 また違う舞台でも、ぜひお逢いしたいです。

 『魂にとって、大事なものは何か?』

 人生について、色々な示唆を与えてくれる、そして、考えさせられる、重厚なお芝居となっています。

 

 舞台『天国の脚本家 冴嶋コーキ~私の脚本で、もう一度人生をやり直してみませんか~』は、9月6日(日)までの上演。

 上演時間は、1時間45分です。

 ちなみに、前説っぽくて、前説でなく舞台は始まりますので、開演時間よりもお早めのご来場をオススメします。

(りょう)