2度にわたりパチンコ店でのイベントを“ドタキャン”され損害を被ったとして、東京都中野区のイベント企画会社が、暴行問題の責任を取って引退した元横綱朝青龍関=写真=と仲介した札幌市のイベント企画会社に計1500万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしていたことが9日、分かった。9日に行われた第1回口頭弁論に元朝青龍関側は出廷せず反論もしなかったため、元朝青龍関に関する訴訟は結審。判決は16日で、元朝青龍関に対する請求が全面的に認容される見込み。

 訴状によると、原告は昨年8月、被告のイベント企画会社から、「200万円あれば朝青龍をイベントに呼べる」などと勧誘された。原告は同年10月に埼玉県内のパチンコ店でイベントを行うことにした。しかし、イベントが日本相撲協会の秋巡業前日に予定されていたため出演許可が下りなかった。このため当日は、元朝青龍関がパチンコ店でファンに謝罪するのみにとどまり、イベントは中止に。その態度も「機嫌が悪く謝罪には程遠いものだった」としている。原告側は出演できないことをイベント3日前に知ったという。

 また、同年12月に代替イベントが予定されたが、当日になって元朝青龍関が体調不良を理由にキャンセル。前日には泥酔状態で「そんな話は聞いていない」と元朝青龍関が自身のマネジャーに話していたとしている。

 原告側は「巡業の日程を考えれば、被告側は1回目のイベントに出演できないことは分かっていたはず」と指摘する。また、イベント広告料などの支出のほか、2度のキャンセルに怒ったパチンコ店側への対応で損害を被ったと主張。「イベント数日後にけいこを休んでテレビに生出演するなど、パチンコ店側の反感を買った」としている。

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