妊娠判明から死産までの記録23【一緒にいれる限られた時間】
看護婦さんがアイスノンをもって部屋に入ってきた。
赤ちゃんを冷やしてあげないとと・・・。
そうだね・・・・。
最初抱っこしたときより、肌の色が赤黒くなってきてる・・・。
ごめんね。
「あとどれぐらい一緒にいれますか??」
と聞いたら
「一時間ぐらい」
といわれた。
一時間・・・・。
短いよ・・・。
もっともっと一緒にいたい。
今しかもう一緒にいれないのに・・・。
看護婦さんが三人ぐらい交代で私達の様子を見にきてた。
みんな泣いてくれて・・・・
1人の看護婦さんは自分も死産の経験があるそうで・・・・
一生懸命話してくれてた。
看護婦さんにトイレに行きたいことを伝えたら、
「旦那サンに赤ちゃん抱っこしててもらいましょう」
といった。
ダンナが初めて抱っこした。
その間、私はトイレにいってたから旦那の様子はわからないけど・・・・・
部屋で赤ちゃんと2人きり。
もしかして辛かったかな??
戻ってきたとき、パパと赤ちゃんの写真をとった。
そしてベットに横になった私の腕に赤ちゃんが戻ってきた。
ダンナに
「赤ちゃんの名前・・・どうしよっか??」
って聞いたら、即答で
「向空にしよう」
って言われた。
あ~・・・
あの時・・・私が反対した名前だ・・・・。
でもすんなり受け入れれた。
向空。。。。
なんてイイ名前なんだろうって・・・・。
それからずっと、向空って呼び続けた。
あっという間に一時間がたってた。
看護婦サンが向空を迎えに来た。
「もう少し・・・もう少し・・・・お願いします」
と、お願いしたら、もう少し一緒にいれることになった。
すごい嬉しかった。
向空はずっと私の腕の中にいた。
少ししてから、旦那の両親が病院にきた。
でも私達がいる陣痛室には入ってこず、待合のイスにいたみたい。
義母サンが号泣していて、義父サンが
赤ちゃんを見るのは今日はやめておいたほうがいい・・・・。
赤ちゃんには今日は会わずに2人(私とダンナ)にだけ会っていこう。
向空との一緒にいれる時間の間、外で時間をつぶしたりと・・・・待っててくれた。
待たせてるのは、申し訳ないなぁ・・・・
って思いながらも、向空と離れるのはイヤだった。
21時ごろ・・・・・
看護婦さんが
「もうそろそろ・・・」
と向空を迎えに来た。
わがままを言って4時間近くも一緒にいれた。
今まで泣いてなかったのに・・・・
向空が連れて行かれるとき・・・・
旦那と一緒に泣いた。