管理職試験の受験資格を求めて勤務先の東京都を提訴し、最高裁で逆転敗訴した在日韓国人2世の保健師、鄭香均(チョンヒャンギュン)さん(60)が3月末で、定年を迎える。

 22年間の在職中、10年を裁判に費やし、結局昇任は果たせなかったが、「悔いは全くない」と語る表情は晴れやかだ。

 岩手県生まれの鄭さんは、1988年に都の外国籍保健師第1号として採用された。管理職試験に挑戦しようとしたが、外国人を登用しないという都の「国籍条項」を理由に拒否され、94年に提訴した。

 96年の東京地裁判決は、都の措置を合憲と判断して請求を棄却。97年の2審判決は都の措置を「職業選択の自由などを定めた憲法に違反する」と判断し、慰謝料支払いを命じたが、都が上告。最高裁は2005年、2審の違憲判決を破棄し、請求を棄却した。

 記者会見で落胆を率直に口にした鄭さんに、批判のメールなどが多数届いた。職場で「居づらい」と感じることもあった。

 一方で、同僚や地域には、思いを理解してくれる人も多く、「多くの人に支えてもらった。仕事は楽しかった」と振り返る。

 06年から2年間三宅島で勤務し、長期の避難生活を経て様々な悩みを抱える島民らの支援にあたった。現在は係長として都内の保健所などを回り、感染症対策や精神障害者のケアに携わる。

 4月からは職場の要望もあり、都に再任用されるが、勤務日数は少なくなる。「提訴以来、ほかのことでつまずいたらいけないと常に緊張していた。やっとほっとできる」と笑顔で語る。

 最近は、来日したインドネシア人看護師候補者らの支援に関心があり、正月に自宅で日本文化を紹介する集いを開いたことも。

 「これだけ外国人が増えたのだから、どう受け入れるのか社会全体で考えなければ」。自分の裁判がそうした問題の提起につながったのでは、と思っている。

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