びっくりビクセンBlog

八代目によるビクセンの褻(ケ)


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企画開始から随分と時間のかかった商品が、ようやく発売されました。それがレンズヒーター360です。レンズヒーターはレンズの曇りを防止する商品です。
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ビクセンがポラリエを発売してからずっと要望されてきていて、自分達でも欲しい商品でした。特にタイムラプス撮影の時は、ノータッチでの撮影時間も増えますので、撮影の最後で曇ってしまうとせっかくの撮影時間が無駄になります。
時間がかかった理由は、温度管理と使いやすさの追求でした。当初はニクロム線を使った試作を行っていました。しかし意外と小さなレンズには巻きにくいですし、温度も思ったほどレンズには伝わりません。広角などレンズが大きいと全面を温めるには、比較的高い温度が必要でした。
ちなみにレンズ面は外気温プラス1~2度高ければ曇りません。これを実現する方法を検討していたところ今回採用のAHF(アクティブ ヒート ファブリック)にたどり着きました。発熱する布です。布自体が面で発熱をするので、温度も管理しやすくなりました。布なので柔らかく、レンズに巻きつけやすいという特徴もあります。折り曲げや引っ張っても断線する事がありません。
しかしここにたどり着いてから、商品化まではさらに1年以上もかかってしまいました。柔らかいとはいえ、単にレンズに巻くのではなく、レンズのピントやカメラそのものを動かさないように脱着ができなくてはなりません。ベルクロ(マジックテープ)では、脱着に力が加わりやすくなります。あまり採用したくない方式でした。そこで出会うのが、マイルドファスナーです。横づれには強いのですが、剥がすときは、力がいりません。このマイルドファスナーとAHFとの組み合わせで、ようやく商品の姿が見えてきました。ここから電極の位置、製品のサイズなどを決めていきます。
最後にAHFとマイルドファスナーを綺麗に縫製する工程に、少し時間がかかってしまいました。
AHF、ソフトファスナー、縫製と単純に思えるレンズヒーターには、これまでの光学製品の企画とは違う難しさがありました。担当者は、いつもと勝手が違うこの商品を粘り強く完成させたと思います。

レンズヒーターは、冬場の商品と思われがちですが、湿度が高くなる夏場にかけても必要になります。湿度が高いと外気温よりレンズ面の温度が少し低くなっても、露がつきます。夏場でも気温が上がり始める朝方に朝露が付くのは、このためです。
夜だけでなく早朝、例えば湖の畔で富士山を撮るときなど、レンズヒーターは威力を発揮してくれるものと思います。

今回、光学機器メーカーが真剣にヒーターに取り組んでみました。私も当社の担当者も、「これまでに無いものを作る」苦労と楽しさを感じる事が出来ました。何をそんな大袈裟なと思われるかもしれませんが、それこそが「あって当たり前」「なんで今まで無かったの」という物を作ったという評価につながります。
これからも改良は続けますが、まずはこのレンズヒーターがユーザーの皆様の素敵な作品作りのお役に立てれば、と思います。
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明日からCP+2016が開催されます。ビクセンが出展する展示会で最も大きなショーです。海外ではドイツで2年に1回のフォトキナというショーがありますが国内では最大です。

ビクセンの開発における時間軸は、このCP+を基準としといます。新製品だけでなく、コンセプトモデルも展示する事によって、これからのビクセンを表現したいと思っています。

さらにこのCP+の責任者は毎年、入社数年の若手が担当します。今年もこの体制になってからは2代目の担当者が頑張っています。毎年同じようなブースが多い中、ビクセンは毎年コンセプトを決めて、ブースデザインをして、施工会社のコンペを開き、、という作業を行います。予算もある中、担当者も大変だろうとは思います。そして展示会で動いてくれるのは、先輩達です。仕切りが悪ければ文句も出ます。そんな試練のチャンスが与えられるのもCP+です。

担当者、スタッフをはじめ、もちろん私もCP+で、たくさんの方とお会いするのを楽しみにしています。会場の様子はtwitterでつぶやく予定です。(@22kazu)
皆様のご来場をお待ちしております。

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2015年12月10日、テレビ東京系で放映のカンブリア宮殿でビクセンが紹介されることになりました。今回のお話を頂いてから数ヶ月、ようやく情報も解禁となり、明日の放送を迎える事が出来そうです。放送内容は、我々も見てからのお楽しみとなるのですが、当社がこれまで取り組んできた活動を中心にお送りできるようです。例えば、イベントの数々や、「モノづくり」と「コトづくり」の両面からの取組みなどです。詳しくはやはり放送をご覧頂きたいなと思います。

村上龍さんに素敵なコメントを頂いています。当社は「自然科学応援企業」である事をミッションにしていますが、少しは近づけているのかなと感じます。
この後は、番組をご覧頂いた方からの感想も聴いてみたいところですが、ちょっと怖い気もします。「星空をみせる」ために何をなすのか、これを行動指針として今後も努力していきたいと思います。

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時々「ビクセンの本社はドイツですか?」「海外の企業ですよね」などと聞かれますが、ビクセンは日本で創業して66年の企業です。確かに光学機器メーカーで「vixen」という社名だけを見ると外国資本のようです。それもそのはず「vixen」という社名は、クリスマスの日にサンタクロースのソリを引いているトナカイの名前に由来しています。社名の由来からして、舶来(言い方が古いですが)なのです。詳しくは、当社webサイトをご覧下さい。

「vixen」という社名になったのは昭和46年の事です。それまでは「光友社」という社名でした。この社名であれば日本の企業だとすぐにわかります。「光の友」も良い名前だったと思います。
実は「vixen」はもともとブランド名でした。双眼鏡や顕微鏡のブランド名として昭和30年代から名乗ってました。このブランド名を社名にしたのです。

古い話なので伝聞ですが、この「vixen」は当時の社員から公募して決めたそうです。新たにブランドを作ろうとした時に、ビクセン創業者が社員から募集して、提案者には賞品が出たそうです。

サンタクロースのソリを引くトナカイ「ビクセン/Vixen」。12月に入ると社名の由来を聞いて欲しくなります。子供達に感動を届けられる企業になりたいですね。
ビクセンに入社した当時の私のスローガンは、「大人に夢を、子供に未来を」でした。星空が夢を広げてくれて、子供達の未来につながるよう、ソリを引っ張って行こうと思います。

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商品を開発するときには必ずパッケージの製作も行います。皆様にお届けする新商品は、パッケージまでが完成させてようやく完結し、気持ちがこもります。パッケージにはデザイン上のルールがあります。ロゴの使い方や位置などトーン&マナーを整えないと、ビクセンらしい商品になりません。しかし、ルールを守るだけでは、面白さに欠けます。そこでいろいろな遊び心を入れたり、冒険をしたり、ちょっとだけルールを崩したりします。例えば、ルーペのパッケージは洋菓子をイメージして作りました。
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日常生活の中で、あるとホッとする商品として洋菓子のイメージを目指しました。

ポラリエのパッケージにも思い入れがあります。このパッケージは山でも都会でも星空を楽しんで貰いたいという気持ちを込めて、天地を山と都会のシルエットにしています。そして散りばめられた星は実際の配置になっています。ポラリエの発売日は2011年11月30日。星空は発売日の0時に合わせました。もちろん、パッケージのど真ん中が北極星です(隠れていますが)。
旅立つ新製品にしてあげられることを、してあげたかったのでこうなりました。
ユーザーさんに今でも可愛がってもらえているのが嬉しいです。
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他にも工夫を凝らしたパッケージがあります。saqras(サクラス)のパッケージにも気持ちをこめています。詳しくはその時のブログをお読みいただければと思います。

パッケージはもしかすると自己満足かもしれません。それでも、なんとか商品に込めた自分たちの気持ちをお伝えするために、今後もパッケージには力を入れていこうと考えています。
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