もう少し前に読んでいたのを更新してなかった
『薬屋探偵妖綺談』シリーズの10冊目。
私はあまりじっくり読むタイプではないので、冒頭の記述をさっぱり忘れている方です
でも、当たり前ですが、意味があるからプロローグっていうのがあるわけで
うだるような夏の最中、深山木薬店を一人の男が訪ねてくる。
男の名前は和久井文隆。
群馬の奥の方にある庵治川村から来た和久井は、半年前から村で起こる植物に食い破られて死んでいく事件の解決を依頼しに来た。
秋は座木とリベザルを連れて村に向かうが、村の住人以外は村に入れなくなっていた。
閉鎖的な村の感じがレトロで、金田一耕介の小説に出てきそうな感じです。
このシリーズでは人間の方が怖かったり、やっぱり妖怪の仕業だったりという場合もあるので、今回はどちらが犯人なのかどきどきしながら読みました。
入れなくなっている理由とは死んだ人たちの共通点は
描写を頼りに犯人捜し、どきどきします(たいてい、分からないけど)
あまり妖怪らしさのない3人ですが、秋が一番飄々としていて、人間の感覚からは遠いかな
でも、そこがよかったりもします
始めの方に出てくるシルクハットを被る使い魔であるカエルもたいした役割を演じてないのだけど、不思議空間に誘う役目をしっかり果たしてくれてます。
推理を楽しみつつ、不思議と現実の入り混じっているのがこのシリーズの魅力だと思います。