『謎解きはディナーのあとで』の東川篤哉さんのデビュー作だそうです。
『謎ディ』は短編過ぎて、物足りなく感じたのですが、何度か他の方がこの烏賊川市シリーズの方が面白いと推しているのを見て、読んでみたところ、確かに面白いかつ読みやすい
私としては、先にこちらの『密室の鍵貸します』を読んでから『謎ディ』を読むと、面白い作家の小説を短編で読めるって感じです
正直、『謎ディ』はこの『密室の~』にも通ずる軽妙な語り口だと思うのですが、おススメ記事見なかったら、こちらも読まなかったかも
千葉の西、神奈川の東に位置する烏賊川市(いかがわし)が舞台。
大学3年生の流平は先輩のアパートでレンタルしてきた映画を先輩と見て、映画鑑賞の後、シャワーを浴びに行った先輩が浴室で死んでいるのを発見。
死体発見の衝撃で意識を失って目覚めた後、アパートは密室であったことを知り、犯人にされることを恐れて、現場から逃走。
先輩が死んだ夜にアパートから近い距離のマンションで流平の元彼女が殺されていて、流平は2つの殺人で追われることになり、姉の元旦那の鵜飼探偵に助けを求める。
作者が物語を語る人として、ユーモア溢れる語り口で入ってきます
警察の手を逃れつつ、事件の真相を追う流平と鵜飼探偵、2人を負う砂川警部と志木刑事のすれ違いも面白く描かれてます
密室を解くトリックも分かってみると「ほぉ」と感心。なるほどね
シリーズで継続で何冊か出ているので『謎解きはディナーのあとで』を物足りなく思った人も楽しく読めるのではないかと思います。
鵜飼探偵も変わり者らしく、全てが完璧というより、ちょっと抜けている、でも最後は締めるみたいな探偵で、今後の活躍も読もうと思います
余談ですが、“ひがしかわ とくや”さんと読むんですね。“あつや”かと思ってました