『花咲ける青少年』の樹なつみさんです
感じとしては好きな題材でもあるヴァンパイアに近いです。血は吸わないけど。
水沫 伶(みなわ りょう)はマンションからの飛び降り自殺に巻き込まれて、死にかけて以降、霊など人ならざるものが見えるようになります。
ある晩、外を歩いているといつものように霊が見えるものの、彼らは何かから逃げるように離れていきます。
現われたのは北杜 笙。
笙は、伶が一度死にかけた際にヴァムピールと呼ばれる人間の負の生気(オド)を吸って生きている存在に体に入られたものの、生き返ったので人間でも死人でも半端な状態になってしまったこと、また笙自身も既に死んでいて、カンタレッラというヴァムピールの大物と同化していることを教えられます。
伶は一度は体に入って来たものの、生き返ったことで追い出したヴァムピールの男爵(バロン)に体を付け狙われるようになったり、何かと力になってくれる笙に好意を抱くようになります。
笙と“完全同化”をしてしまわないカンタレッラの目を覚まそうと、同じくヴァムピールの大物リュカが来たりと“人間vs.ヴァムピールの構図になって行くのですが・・・続きが出ないよぅ
ヴァムピールと同化すると負の生気により毒素が溜まっていきます。
毒素を浄化できる者として笙の中学の同級生・笛吹 攸一朗出てきて、伶→笙→笛吹の微妙な関係も気になるところです
笙に惹かれている伶の心の隙をついて、男爵の“ヴァムピールを試してみようキャンペーン”的なもので時限同化を持ちかけると『伶+男爵』で新たな人格・黒い伶も生まれたりと、人間関係も複雑に話は面白くなります
笙と“同化”しているカンタレッラも魅力的です。
カンタレッラがこの後、笙をどうしようとしているのか気になるので、続きが出ないかな~と心待ちにしてます
- ヴァムピール(4) (アフタヌーンKC)/樹 なつみ
- 作者:樹 なつみ
出版社:講談社(アフタヌーンKC)
2008年~
5巻(2010年6月)~