2013年の東北大理系数学です。
http://server-test.net/math/php.php?name=04_tohoku&v1=1&v2=2013&v3=1&v4=4&y=2013&n=4
それでは以下に、略解を記します。
*****
(1)
① bn=∫[e^(n sinθ)]´/n・dθ=[e^(n sinθ)/n]=[e^(n/2)-e^(-n/2)]/n (積分区間は[-π/6,π/6])
となります。
(2) -π/6≦θ≦π/6において√3/2≦cosθ≦1なので、
② e^(n sinθ)・cosθ≦e^(n sinθ)≦2/√3・e^(n sinθ)・cosθ
これを区間[-π/6,π/6]において積分することにより、bn≦an≦2/√3・bnが導かれ、題意は示されました。
(3) E(n)=e^(n/2)-e^(-n/2)と置くと、(1),(2)の結果より
③ n・bn=E(n)≦n・an≦2/√3・n・bn=2/√3・E(n)
よって
④ log E(n)≦log(n・an)≦log E(n)+log(2/√3)
また、
⑤ log E(n)=log[e^(n/2)・[1-e^(-n)]]=n/2+log[1-e^(-n)]
nが十分大きいなら右辺第2項の絶対値は1以下になるので、
⑥ lim[1/n・log E(n)]=1/2 (n → ∞)
④,⑥より
⑦ lim[1/n・log(n・an)]=1/2 (n → ∞)
となります。よって求める極限値は1/2であることが導かれました。
*****
落ち着いて考えるとそう難しくありませんが、本番で冷静に考えられるかどうかがカギになりますね。