ニートの僕が子育てをしたら 第1章(6) | ニートの僕が子育てをしたら

ニートの僕が子育てをしたら

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こんにちは。
黄金龍星です。

本格的にバーチャル・ワールドの住人になった隆・・・そして岬という赤ちゃんの父親に。

現実世界ではニート
仮想世界では父親

果たして・・・隆はこの先、どうなって行くんでしょうね。

それではお楽しみ下さい。
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ニートの僕が子育てをしたら 第1章 6話

現実の世界と仮想の世界 

(5話を読む)

バーチャル・パレンツの世界の扉を開いて数日が経った。
この「バーチャル・パレンツ」の世界は本当に凄い。


天気の良い日に僕は岬を抱っこして、バーチャル・パレンツ内の町を散歩する。
実際に僕が暮らしている現実世界よりも様々な物や事がこの世界には存在している。


空を飛んでいる鳥は僕が実際に生きている現実世界には存在しない美しい鳥が飛んでいたり、
公園には僕らの世界では空想上の生き物とされている「ユニコーン」が走っていたりする。

ニートの僕が子育てをしたら


バーチャル・パレンツの世界には本当に様々な美しいものが数多く存在している。


実は先日、僕は岬と水族館に遊びに行った。


すると・・・そこで人魚のショーがあり、これがまたこの世のものと思えないほど美しく
迫力のあるショーだった。


岬も、


「キャッキャ」


と、手足を動かしながら大はしゃぎしていた。
とても楽しかったのだろう。


いつの間にか・・・僕はこの仮想世界を自然に受け入れることができるようになっていた。


現実の世界の僕は何度も言うように、部屋に十年も引きこもって生きてきたニートだ。
そんな堕落した生活の中にいるよりは、岬とこうして過ごすことの方が100倍楽しい。


暗い部屋に引きこもっていた僕にとって、この世界は希望に満ちている。
この世界にいる人々の表情はとても明るいし、町全体も活気がある。


僕が実際に生きている世界とは正反対だ。
現実の世界の住人はみな暗い顔をして毎日を生活している。


そんな荒んだ世の中で暮らしていくことは苦痛でしかない。


僕の腕の中で静かに寝息を立てている岬


この子と過ごす時間は、僕にとってかけがえの無い時間・・・子供ってこんなにかわいい存在だったんだ。

と岬の寝顔を見ていると自然に涙が出てくる僕がいる。
これが親バカって奴なのだろうか。


そんな僕を見て、あなたは不思議に思うかもしれない。


仮想世界というバーチャルの中に生きがいを見出している僕を。


仮想世界は嘘の世界
現実世界が本当の世界


僕のことを辛い現実から逃げているだけの弱虫じゃないか。


あなたはそう言うかもしれない。


でもね。
不思議なこともあるんだよ。


あなたの言う嘘の世界でも、一生懸命努力をすると・・・それは現実の世界にも必ず影響を及ぼすことがあることを。

あなたのいう嘘の世界と現実の世界は実はつながっている。
そう・・・すべては自分の意識次第だということ。


(7話に続く)