beer
大学生の頃、40kmオーバーで警察に捕まり一発免停をくらったことはあるが、飲酒運転の経験はほとんどない。
交通事故総合分析センターによると、酒酔い運転による人身事故の3件に1件が死亡事故と言われている。大学時代に運転代行のバイトをしていたが、やはり「飲んだら乗るな!」は正解かもしれない・・・ 
「酒に酔う」というのは、簡単に説明すると脳が“無理っ!”(麻痺)となること。
飲酒運転対策特別委員会によると「酔い」は「ほろ酔い」⇒「酩酊」⇒「泥酔」⇒「昏睡(~死亡)」の4段階あるという。

「ほろ酔い」:普段カラオケでも歌わないような人が、ハイテンションとなりマイクを握っちゃうような状態。
「酩酊」:いわゆる「酔っ払い」。千鳥足で新橋駅前を歩いているサラリーマンの状態
「泥酔」:いわゆる「酔いつぶれ」。警視庁24時とかで警察官に取り押さえられちゃっているオッサン状態
「昏睡」:アントニオ猪木の得意技である延髄切り。ジャンプしながら相手の後頭部まで足を回してキックする技だが、その延髄までアルコールの影響が及んだ危険な状態。

よく○○大学の学生が新入生歓迎コンパで先輩やOBにあおられて、お酒の“イッキ飲み”をして、急性アルコール中毒のために死亡したと報道されることがありますが、場合によっては犬でも同じような状況に陥る。
犬は強い匂いの為、アルコールに興味を示さないことが多く、犬の誤飲によって犬のアルコール中毒が発生するというよりは、「犬にビールを飲ませたらどうなるんだろう?」という飼い主の知的好奇心のためにおこることのほうが多いかもしれない。
犬がアルコールを摂取すると、胃が空の場合は通常摂取後15~30分、胃が満腹の状態であれば1~2時間で症状が現れる。
症状としては、まず最初に吐き気や中枢神経系の症状(ふらつき、反応が乏しい)やオシッコによく行くなどの行動異常がみられる。金曜日の夜に職場の仲間と居酒屋に行ってビールやカクテルを飲んだ後と同じ状況である。

成人がエタノール:5~8g/kg(6~10ml/kg)250mlを30分以内に服用すると危険(致死的血中濃度:300mg~700mg/dl)と言われているが、犬がアルコール(エチルアルコール)を大量4.1~4.9g/kg(5.5~6.5ml/kg)に飲むと摂取後12~24時間以内に50%が死亡すると言われている。

トイ犬種が小さなグラスに一杯のワインを飲むことは、大型犬がワンボトルを一本飲み干すことに相当する。ブドウが犬に毒性があると考えられているためアルコールの中でも特にワインは注意する必要があるかもしれない。一般的にアルコールと言われているビール、ウイスキー、ワイン、日本酒などはエタノールを1%以上含んでいるが、それ以外にも自宅でファーストエイドとして使用する消毒薬(メタノール)、ドリンク剤、アレルギー治療薬や風邪薬、香水、アフターシェーブローション、マッサージアルコールなどにもアルコールは含まれる。
すべてのアルコールとヘソクリは、ペットの手の届かない場所に移動させる必要があるかもしれない・・・

<参考文献>
Can Vet J. 1993 Jan;34(1):41-42. Acute alcohol intoxication in a dog.

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