「ラスト・メッセージ」
私の姿が消えて、半月が経ちました。
私が丸くなって寝ていた指定席はまだそのままなのでしょうか?
目線があなたの膝下ほどの小さな私の思い出はどれくらい残っていますか?
息子の純君の喘息がひどくなったのは私のせいだったのでしょうか?
娘のオムツすら替えなかったお父さんが、私のオムツを変えてくれたこと、
朝、家族の誰より一番に笑顔で「おはよう」と声をかけてくれたこと、
私が病気にならないことだけを祈ってくれていたこと、
今でもはっきり覚えています。
私の言葉があなたに伝わらないことは知っていました。
それでもいろいろな方法で伝える努力をしました。
異変に早く気付いてあげられなかったと毎晩自分を責めていること、
高額過ぎた治療費を払うことが難しくなったこと、
もっといい治療があったかもしれないと後悔していること、
私は全部知っています。
私は十分に満たされた気持ちでいます。
あなたの側にいられたのですから…そして,同じ時間を共有したのですから…
これ以上、悲しまないで下さい。
そしてこれ以上、泣かないで下さい。
もしも、あなたが次にペットを飼うことをためらっているなら、
私のことは心配せず、私以上に新しい命をかわいがってあげてください。
私のことは時々思い出してくれれば、それで十分です。
私はいつもあなたのことを見守っています。
大好きだったあなたの笑顔が絶えないように…。
最期に一緒にいられたことがとてもうれしかったです。
最期に抱っこしていてくれたことがうれしかったです。
「ありがとう…」、今はただこの言葉だけを伝えたくてたまりません・・・。
5月22日、「星」になった我が父の命日に感謝を込めて…はぐれ獣医
シリーズ 「ペットロスを考える」
あなたは大切な存在を失ったことがありますか?~ペットロスとグリーフワーク~