舞妓さん、芸妓さんの「おはげ」の手術 | ヴェリィ形成クリニックのブログ

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舞妓さんは地毛を結って日本髪にしています。




一旦、髪を結うと一週間そのままです。

それを何年も繰り返していると毛根に負担のかかる部分の毛が無くなりハゲてきます。

線状であったり円形が合わさっていたり、結い方によって差があるようです。





完全に毛が無くなった部分の治療法としては、植毛とハゲた部分の切除という二つの方法があります。

植毛は後頭部から自分の毛を含んだ皮膚を切除し、そこから毛と毛根を一本一本株分けし植毛していく単一植毛が一般的です。ただ、なかなか元の毛の密度まで復元するのは難しいところがあります。

なので、ハゲた部分が切除できる範囲であれば、切除がハゲを一番目立たなくできます。

 

ただ髪の毛の中は、縫い方が問題で縫合の時に毛根を傷つけるような縫い方をすると、糸で縫っている幅分の新たなハゲを作る原因になってしまいます。

 

毛根をいかに傷つけないように縫うかが、髪の毛の中を縫う時のポイントです。

 

毛根が温存されていると、キズの中からも毛が生えてくるのです!

 

 

今回のモニターさんは、宮川町の君○さんです。

線状に広いところでは3cmの幅の「おはげ」があります。

かつらや髪を結っている時はあまり目立たないようですが、髪の毛をおろしたときは「おはげ」を隠しにくいようです。

 





さすがに頭皮を3cm幅で切除し縫い縮めるのは、ゆとり的に不可能です。

まず第一段階として、できるだけ「おはげ」の部分を切除する事といたしました。

 

残った部分は1-2年経ち、頭皮にゆとりが出てきてから切除手術を考えることとしました。

 

毛が全く生えていない部分をできるだけ沢山切除できるようにデザインをしました。






おはげの部分を切除した状態です。



手術直後です。




かなりおはげの範囲が狭くなっていることがわかります。


術後2週目の状態




術後1ヶ月目の状態


術後1年の状態




術後1年以上が経過し少し皮膚のゆとりも出てきたため、2回目の手術を考えてもいい時期となってきました。