今日は鼻翼(小鼻)縮小術の傷跡について少し。
鼻翼縮小術を外側からすると、キズ跡が目立つとよく言われます。
この写真でキズ跡がどこにあるかわかりますでしょうか?
術後3ヵ月目の写真ですが、ほとんどわかりませんよね。
しかし、どんな手術のやり方をしても、こんなにきれいに治るかというと大間違いです。
やり方によっては目立つキズ跡になります。
では目立たないキズ跡にするためには何がポイントでしょうか?
切開の仕方、組織の取り方などももちろん重要なのですが、一番のポイントは切開する位置です。
単純に考えると、小鼻と頬の境目(小鼻の付け根)を切ると一番キズ跡が目立ちにくく思われがちですが、考えてみましょう。
小鼻の一番付け根の部分を切開して、張っている小鼻を切除したとしましょう。
そうすると縫うときに横方向の頬の皮膚と縦方向の小鼻の皮膚を縫い合わせないといけません。直角に交わる皮膚を綺麗に縫うのは至難の技です。同じ方向に並ぶ皮膚を縫い合わせる方が何倍も簡単です。
つまり、切開の位置は写真のように小鼻の付け根を切っているように見えますが、当院では実はほんの少し付け根よりずらして切開しているのです。ここがポイントです!!
そうすることで張った小鼻を切除した後、縫い寄せるとき同じ方向の皮膚同士を縫えるので綺麗に縫える技術さえあれば、写真のように時間がたてばほぼわからないと言っても過言ではないキズ跡になります。
小鼻の付け根を切開されると引っ付きが悪いため、キズが治った後も小鼻の付け根が裂けたように見えたり、キズ跡が凹んだりして目立つキズ跡になります。
このキズ跡の修正がこれまたなかなか困難です。
つまり、鼻翼(小鼻)縮小術は最初が肝心です。こういう事を考えて手術すると小鼻のキズ跡はさほど目立つものではないと考えています。