今日は当院こだわりの二重の話をもう一つ。
二重埋没法をする場合、通常1点固定、2点固定と言われるように点状に固定されていることがほとんどです。
私のクリニックでは独自の方法で二重をライン状に固定しています。
なぜライン状に固定しているのか?
一言で言えば、生まれつきの元々の二重がライン状の構造になっているからです。
元々の二重とできるだけ同じ構造を作った方が、二重が動きの中で自然に見えやすいのは当然の話です。
厳密に言うと、点固定では目を開けるとき点の部分が入り込んでいきますが、他の部分は何も固定されていないので、二重になろうとはしません。つまり点固定されている部分以外は、つられて二重になっているだけなのです。目を開ける時に、「固定されている点が入り込んだ後、二重のラインができてくる」というようなタイムラグが生じているのをよく見かけます。
元々の二重でこんな事は起こりませんよね。。。
アイプチやアイテープをする場合も、アイプチ、アイテープを細切れにして部分的に塗ったり貼ったりしてはないですよね。誰に言われることなく自然と全体的に塗ったり貼ったりしていますよね。何故そうするかというと、その方が二重のラインが全体的に固定されラインが綺麗に入るからです。二重の手術もそれと同じです。
次に糸にかかる負担を考えてみましょう。
糸に負担がかかれば、糸がゆるみやすいのは素人目に考えてもわかる話です。
糸がゆるむと二重の入り方、折れ返りが弱くなり、二重が一重に近づいてきます。いわゆる二重が取れてきます。
二重を取れにくくするにはどうすればよいか。
できるだけ糸に負担がかからないようにしてあげればよい訳です。
例えばですが、かばんを指一本で持つのと手のひらで持つのと、どちらが重たく感じるかしてみてください。
指一本で持った方が重たく感じるはずです。
つまり、一カ所で支えると重さがその部分に集中するので重たく感じ、逆に広い面で支えると重たさが分散され軽く感じます。
埋没法の糸も同じで、点固定ではその点に重さの負担が集中しますが、全体的にライン状に固定すると糸への負担が分散されます。
つまり、ライン状に固定することで糸にかかる負担を軽減することができ、二重を取れにくくすることができると言えるわけです。
これらが当院で二重をライン状に固定することにこだわる理由でした。